ACC(アダプティブクルーズコントロール)の次に来る技術?ITS Connectによる追従走行

現在のACC技術は?

ACC(アダプティブクルーズコントロール)もしくは各車微妙に異なる名称で、従来のクルーズコントロールの進化版を開発・搭載している自動車メーカー各社。前方の障害物をレーダーで検知したり、前方カメラ映像で認識しながら、スピードを0Km~設定速度の範囲内でコントロールするというものです。
先行車があれば同一車線内で追従し、速度コントロールをするという機能です。

メーカー各社のACCおよびALK機能の紹介記事

トヨタとレクサスの一部の車で使えるITSコネクトによる追従走行

一部のトヨタ車には、現在の前方センシングによるACCに似た追従機能がすでに搭載されているのです。先行車両とITS Connectで通信し、追従走行を実現するものです。
今回紹介するこの機能は、前方を走行する車両とダイレクトに通信し、アクセルやブレーキ、ステアリングなどの情報を交換しながら、追従走行をするというものです。
トヨタでは「ITS Connect」という名前で総称していますが、通信の方法はいわゆる「V2X」通信を利用しています。

対応車両

トヨタがサポートするITSコネクトは、まだ搭載車種が限られています。
クラウン、プリウス、プリウスPHV、アルファード、ベルファイア、そしてレクサスLS(標準)、RXなどに搭載車があります。

ITS Connectでできること

電波による通信で、道路脇に設置された対応機器と道路交通に関する情報交換したり、同じ機能をサポートする車両と各種データ通信が可能です。

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既存技術をさらに進歩させる一方、次世代燃料を使う新たなクルマの開発にも積極的に取り組む、トヨタの最新技術をご紹介します。

1)路車間通信システム(DSSS)

交差点にあらかじめ設置された装置(インフラ)から、対向車の有無や横断中の歩行者の有無に関する情報を取得し、対象交差点における警告を行います。現状、対応交差点は東京、大阪、名古屋などの数十カ所に限定されています。

2)車車間通信システム、通信利用型レーダークルーズコントロール

先行車の加減速情報を取得して、車間距離を保ちながらスムーズな追従走行をすることができます。

先行車及び自車がITS Connectに対応している必要があります。

3)緊急車両存在通知

サイレンを鳴らしていいる緊急車両が近づくと、警告でお知らせします。(現在、名古屋のみでサービス)

上記2番目の機能を使うことにより、現在のACCとと似通った追従走行である「コバンザメ走行」?をすることができます。

ACCとどう違う?

ACCは、走行している自車車両が中心になって主体的に走行し、前方に障害物があると速度を調整するというものです。
今回紹介している「通信利用型レーダークルーズコントロール」は、先行車両のブレーキやアクセルなどの情報をもらいながら走行しますので、どちらかというと先行車両のアクセルコントロールに合わせて、自車を制御するような格好になります。

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実際には、現在のACCのようなセンシング機能と併存させておかないと、この通信機能を持たない車が間に割り込んできたり、車の直前の状況に対応できなくなってしまいますから、追従走行が破たんしてしまいます。「通信型レータークルーズ」だけではうまくいきません。こういった装備がたくさんの車に普及してくることによって、将来大きなメリットが得られるかもしれません。

次世代の追従走行

たとえば、このような車車間機能が普及してきますと、高速を走っているときに目的地の方向を同じくする先行車両にハンドルを任せてしまうことが技術的には可能になります。
もし、運送会社が5台のトラックを途中まで同じ方向に走らせるような場合、このように数珠つなぎになって走れば、多くの区間を主に先頭ドライバーのみに頼って走行させることができるようになるかもしれません。

同じ運送会社のトラックではないにしても、目的地の方向を同じくする車が近くを走っていれば、その車両にコバンザメのようにくっついて走ることも可能です。もちろんコバンザメ走行中は、アクセル操作はもちろん、ハンドル操作もある程度は先行車任せ。半自動運転といったところまで周辺技術で底上げできれば、非常に有効な機能となります。

※現状のITS Connectのような機能では、実際には、先頭車両にすべてをゆだねるというわけにはいきません。いくつかのセンシング技術と安全技術を併用して実現されることになります。

V2Xの行方

このような車車間通信のことを、ちまたでは一般的にV2Xなどと呼んでいます。VはVehicleのV。Xはいろんなものと通信するという意味で「X」というわけです。

さてこの車車間通信ですが、米国や欧州では5.9GHz帯という周波数が使用されています。ところがこの超高周波の電波は、障害物(大型車を含む)や壁を回り込むことができないため、日本のように高い建物が多く立ち並んだ交差点では不利。そのためトヨタはV2Xの通信に760MHz帯の通信を使っています。
さらにETCの通信が5.9GHz帯を使っていますので、その辺りも干渉しないか問題となっています。
このように世界で規格が異なるため、トヨタ以外は現在様子見の状態。これが普及の足かせとなっています。

C-V2X

ボッシュ、ボーダフォン、ファーウェイ、運転支援システムなどの車両情報を5G通信するC-V2X技術を開発
 独ボッシュは1月24日(現地時間)、ボッシュ、ボーダフォン、ファーウェイの3社で開発を進めるC-V2X(Cellular-vehicle to everything)技術に関して、5G(第5世代移動体通信)によるテストをドイツ・バイエルン州の高速道路で実施すると発表した。

上記のような専用電波による通信では、なかなか普及が進まないため、携帯電話による電波を使った直接通信も検討されています。
C-V2X(Cellular-vehicle to everything)ということで、現在の4G/LTEの次の世代の技術である5Gで対応すべく各社研究を重ねています。

まとめ

ACCと似ていて異なる、車車間通信を使った「通信型レーダークルーズコントロール」について紹介しました。将来は、目的地を設定しておくと、自動的に同じ方向へ走る車を見つけてコバンザメ走行をはじめるようになるのかも知れませんね。
また物流の世界では、とても有効な手段となりそうです。

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