T-Connectナビのハイエンドモデル NSZN-Z68T
2018-2019年モデルのNSZN-Z68T。
トヨタのディーラーオプションナビのハイエンド機として、トヨタ大型ミニバン(アルファード/ヴェルファイア、ヴォクシー/ノア/エスクァイア、エスティマ)のみに搭載可能なカーナビモデルです。
上記搭載可能な車両のモデルチェンジ等により、現在新車として販売中の車両には取り付けできなくなりました。同時に、トヨタの公式サイトからの表示がなくなりました。
本記事は、2019年当時車両向けの内容として、そのまま公開しておきます。
尚、Smart Device Linkにつきましては、サービス終了の告知がありましたので、その部分だけ内容を更新してあります。(2022年6月 筆者)
ディスプレイが10.5インチということもあり、取り付け可能な車が上記のように限定されているというわけです。
以前、発表時点の記事では詳細がわかりませんでしたので、このモデル(NSZN-Z68T)について本記事で解説します。
NSZN-Z68Tはどんなカーナビ?
概要
- 10.5型の大画面モニターを採用したSDナビ、DVD/USB/SD/Bluetoothを搭載
- T-Connectに対応し、さらに後席個別再生にも対応するミニバンに最適なナビ
- 製造メーカーはパナソニック
- 「アルファード/ヴェルファイア」、「ヴォクシー/ノア/エスクァイア」、「エスティマ」の3タイプがあり、HWボタンの配置が異なる
※また同時に、オプション装着可否が上記3タイプによって多少異なるようです。(例> ITS コネクト対応ユニットは、ヴォクシー/ノア/エスクァイアの一部に設定があるようです。)
ナビ機能
ナビについては、多くの機能がT-Connectサーバーとの連携で動作します。
ルート計算はT-Connectのサーバーで行われ、サーバーにある最新の地図を利用してルートガイダンス。
さらに検索もT-Connectの機能を利用でき、エージェントを使って音声によるコントロールも可能です。
VICS WIDE対応:
交通情報はT-Connect交通情報を利用できますが、VICS WIDEのプローブ情報(2018年現在 東京地区のみ)、特別警報(気象・津波・噴火)、気象・災害情報のエリア表示に対応します。
→【関連記事】カーナビの交通情報システムとは?(VICSとVICS WIDEの違いを解説)
安心安全機能:
逆走検知に加え、新たにゾーン30の注意喚起機能や、一時停止案内にも対応。
ルートを指先でドラッグしてルート変更する「かんたんルート変更」にも対応しています。
また、マップオンデマンドにも対応していますので、地図更新も簡単です。
※新車で購入した場合は3年間、それ以降は有料の全地図更新を行った後の2年間、オンラインでマップオンデマンドサービス(差分/部分更新)が利用可能です。
また、3年間に1回の無料地図更新がついています。
AV機能
本機はハイレゾ対応です。
SDやUSBに格納されたハイレゾ音源 (FLAC/WAV/ALAC)を再生可能です。
→【関連記事】ハイレゾを車で再生するには?
パナソニック製のハイエンド機ながら、本機はBlu-ray ドライブ対応ではありません。
DVDドライブ付のカーナビです。
→【関連記事】Blu-ray ディスクが再生できるおすすめカーナビはどれ?
WIDE FM/AMチューナー内蔵
DVD/CD再生
CDリッピングあり→SD(2~3倍速)
※タイトル情報も、楽曲DBから取得されます。
動画再生可能フォーマット:
USB/SDに保存された、mpeg4/AVI/WMV/MPEG2などのファイル再生に対応しています。
音楽データ再生可能フォーマット:
mp3/WMA/AAC/WAV/FLAC/ALAC 但し、CD/DVD上に記録したWAV/FLAC/ALACは再生できません。
4アンテナ4チューナーの地デジ、フルセグ受信対応(データ放送にも対応)
Bluetooth Audio/ハンズフリー:
AACコーデックにも対応していますので、iPhoneユーザーは、より高音質で利用できます。
【関連記事】トヨタ 2019年モデル ディーラーオプションナビのAV機能(動画・音楽再生)を比較
ナビコンにも対応します。
※友達マップのカーナビ地図上表示には対応していません。
→【関連記事】カーナビと連携するスマホ・アプリ NaviConのメリットは?
接続性・拡張性
セーフティーモニターに対応:
バックモニターだけでなく、各種セーフティモニターの接続も可能です。
→【関連記事】トヨタ セーフティモニター 純正オプションのナビとの適合性を解説
HDMI入力: x1系統(オプションのiPod対応USB/HDMI入力端子が必要)
※オプションの iPod 対応 USB/HDMI 入力端子が必要です。くわしくはこちらの記事をご覧ください。
後席ディスプレイ接続も可能:
V12T-R68C(12.1型)とデジタル接続により使用できます。
接続は特殊コネクターになっており、接続信号が汎用的な規格のものではないようです。
※HDMI出力があるわけではありません。
【関連製品】上記純正リアモニターと市販ナビをアナログ接続できるようです。
後席個別再生:
リアスピーカーとフロントスピーカーで音声出力ソースを分ける機能があり、異なるソースを楽しむ機能があります。
ETC車載器:
トヨタ純正のビルトインタイプをはじめ、ETC2.0車載機を接続可能です。
TSPSを利用したい場合は、光ビーコン付ETC2.0車載機を装着してください。
※最近は、光ビーコンは単独でナビに接続するようなオプション機器がなく、ETC車載機とセットになっているタイプになります。
→【関連記事】2018年 ETC2.0のメリットは?(一時退出の社会実験編)
→【関連記事】光ビーコンから提供される信号情報活用運転支援システムとは?
ドライブレコーダー:
各種連携型の純正ドライブレコーダーが接続可能です。
設定変更や録画済映像の再生に対応します。
→【関連記事】トヨタの純正ドラレコ(2018-2019年モデル)は買いか?
ITSコネクトユニット対応:
ナビ本体が、ITSコネクトのユニットに接続する機能があります。
ITSコネクトが車両側の機能として設定されていると、AAC機能などにもITSコネクトの機能を利用するものと思われますが、このナビにオプション設定されるユニットの場合には、DSSS: Driving Safety Support SystemsとCVSS: Connected Vehicles Support Systemsのサポートとなるようです。詳細不明です。
(DSSS/CVSSは、交差点周辺での警告と緊急車両が近づいたときの通知機能です。)
※ノア・ヴォクシー・エスクァイア用のみの設定となっています。一方、アルファード/ヴェルファイアにはナビの選択と関係なくITS コネクトの設定がありますね。ここの関係性については不明ですので、詳しくはディーラーにお問い合わせください。
→【関連記事】ACC(アダプティブクルーズコントロール)の次に来る技術?ITS Connectによる追従走行
SmartDeviceLinkに対応
エントリーモデルから追加搭載されたSmart Device Linkといわれるスマホ連携機能。このモデルにも追加サポートされるようになりました。
スマホにインストールした、LINK Music、au うたパス、radiko autoと連携し、選局/選曲などの動作がナビの操作パネル側から可能となります。
※くわしく対応アプリはこちら。
トヨタのSmart Device Linkのサイトに、2022年8月でサービス終了の告知がでています。(2022年6月 追記)
詳しい詳細は不明です。
総括
NSZN-Z68Tについて解説しました。
- 10.5型SDナビ/DVD/CD/USB/SD/Bluetooth/WIDE FM/AM/地デジ(フルセグ)
- 新らしいT-Connect機能に対応(ハイブリッドナビ)
- パナソニック製
- 搭載可能車種:「アルファード/ヴェルファイア」、「ヴォクシー/ノア/エスクァイア」、「エスティマ」
- ナビ機能
- VICS WIDE対応
- 安心安全機能(逆走/ゾーン30/一時停止案内)
- AV機能
- ハイレゾ対応(WAV/FLAC/ALAC)
- Bluetooth Audio (AAC/SBC)
- 拡張性(オプション製品の接続性)
- セーフティモニター/ETC車載器/ドラレコ/ITSコネクトユニット
- HDMI 入力1系統
- 映像デジタル出力(純正モニター用)※後席個別再生機能あり
- SmartDeviceLinkに新規対応
- 後席会話支援機能(運転者の話声を後席に伝えやすくします)
ナビもAVも豊富な機能と性能で充実したカーナビ、後席モニター接続も可能でミニバンユーザーに最適!
※ここまでやるならBlu-ray対応にして欲しかったと思うのは、筆者だけでしょうか?
→【関連記事】TOYOTA エントリーナビ NSCN-W68 に搭載された Smart Device Link機能について考える