ホンダ・インターナビとその地図更新の仕組みを解説(※補足追記)

ホンダ・インターナビとは?

ホンダが行う、道路交通情報を中心としたカーテレマティクス/オンラインサービスの総称です。
現在、ホンダ車に搭載される工場装着もしくはディーラーオプションナビのほとんどがこのサービスに対応しており、車載カーナビから交通情報を中心としたサービスを受けることができます。
最近は、ホンダ車を購入した登録ユーザーのみが利用できるスマートフォンアプリケーションもあり、車載ナビと同様に目的地検索や、ルートガイダンスも可能となっています。

Honda | internavi
インターナビ・リンクは、より安全で快適なカーライフを実現する、Honda四輪車オーナーのための新しいカタチのカーライフサービスです。車載のインターナビユーザーはもちろん、Honda四輪車オーナーであれば、パソコン、携帯電話、スマートフォンでインターナビの機能を無料で使うことができます。

車載カーナビの主な機能

・インターナビ交通情報
5分毎に更新されるVICSによる交通情報だけでなく、インターナビ対応車から集めた過去の車の位置情報から作られた渋滞情報を利用します。これらを利用した独自の交通情報を作成・配信しています。日付や時間帯に応じた渋滞の予測が可能です。

オンデマンドVICSについてはこちら

・インターナビルート
さまざまな条件により最適なルートを案内します。
とにかく早く着くための最速ルートから、高速料金を抑えて早く着くルートなど、ETCによる高速料金の計算にも対応しています。
ルート計算には、上記インターナビ交通情報による渋滞情報を考慮されているため、走行時点での最適なルートを知ることができます。

・気象・防災情報の提供
豪雨や津波、地震など緊急時の警戒情報を画面に表示します。

・通信料無料
インターナビの対応車両は、「リンクアップフリー」と呼ばれる通信モジュールを介しててインターナビのサーバーと接続します。
ホンダディーラーのサービス工場で車検を受けると、更新手数料が無料となり、次の車検まで通信料を無料で利用することができます。

サービスの注意点

・QQコールの個人会員登録は終了!
車輛トラブル時のオペレーターを介したサービスであるQQコール。こちらのサービスへの新規・継続 個人会員登録は終了してしまいました。

このサービスの代わりに「Honda Total Care」と呼ばれるサービスが開始されました。
登録した会員向けのサイトになっており、そこから緊急サポート、修理や点検の予約などができるようになっています。
緊急時のヘルプセンターとの接続は、個人のスマートフォンを利用する形です。

Honda | QQコール
万一のトラブルの際、全国の販売店ネットワークを活かしてサポートする、Hondaならではのロードサービスが「QQコール」です。

※2020年2月発売のFITから対応が始まったHonda Connectと共に、「Honda Total Care プレミアム」が開始されました。このプレミアムの方はHonda Connect搭載車専用ということになるようですので、従来のHonta Total Careとは別のサービスとなります。
プレミアムの方は有料サービスですが、Honda Total Careの方は無料サービスのようです。

・メンテナンス情報管理をする「internavi LINC」、ナビゲーション機能を持つ「internavi POCKET」といわれる専用スマートフォンアプリケーションは、ホンダオーナーだけの限定サービスです。
App Storeからのダウンロードはできますが、ディーラーなどで登録されたオーナー以外は利用することができません。

インターナビの地図更新機能を使い続けるには?

オンラインで簡単に地図更新ができるインターナビですが、いくつか条件がありますので整理してみます。

※追記 ---ここから---

「新規道路データ配信」について再度Webを調査してわかったことを追記するとともに、一部本内容で誤解を生じる可能性があるため以下に補足していきます。

下記のホンダカーナビの最新版地図データ更新のページを見てみますと、「新規道路データ配信」と明確に記載されているのは、Ver.20シリーズ(’M14~)のみとなっていることがわかります。

Honda|インターナビ プレミアムクラブ地図更新サービス
インターナビ プレミアムクラブ対応ナビの最新地図データ更新についてご案内します。

インターナビの差分更新の仕組みとして本記事で詳しく解説したものですが、現在、この仕組みが利用可能なモデルが市場でもごく一部となってしまい。過去のモデルでもこの配信が終了してしまっています。

この仕組みが実現された2007年当時は、革新的な技術として大々的に取り上げられたのですが、現在では新規購入の純正ナビでもこのサービスに対応したものがないようです。

「インターナビ=新規道路データ配信」ではありません。

差分更新の現状は?というと、トヨタのT-Connectをはじめいくつかのカーナビでは可能な技術ではありますが、かつてほど、話題にならなくなりました。

その理由は、施設情報の検索がスマートフォンやオンラインで行われるようになり、地図データの全体更新が必ずしも必要ではなくなったこと。
また、従来カーナビの年次更新はほとんどのユーザーがやらなかったのに、最近では、3年間無料をはじめとするサービスの拡充や低価格化で、全更新が手軽によく行われるようになってきたことが原因と考えられます。

現在発売しているホンダのメーカーオプション・ディーラーオプションナビにおいては、
基本、年次全更新に対応しているものの、差分更新(新規道路データ配信)については特に記載があるもの以外はサポートしていません。

地図データの更新期間については、
最新の工場装着ナビは、「生産終了から5年間」。ディーラーオプションナビの場合は、発売後5年間のようです。

ーーー以前、ホンダで対応していた「差分更新」を解説した記事ですが、内容がだいぶ古くなりましたので、以下、取り消し線で削除しました。(2022年6月)ーーー

1)差分更新とは?

もともとカーナビに収録されている地図を「ベースとなる地図データ」とすれば、そのベースに対して新しくなった道路部分の差を追加できる仕組みを差分更新(新規道路データ配信)といっています。
ベースとなる地図データが平成17年度版で、たとえば17年6月に発売されたとすれば、18年6月までは差分更新によって更新が可能ということになります。

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インターナビでは、主要な高速道路などが新規に開通したタイミングで、その情報を含んだ差分更新用データ(新規道路データ)が年に数回配信されます。
「新規道取得ボタン」でダウンロードと更新が開始されます。

※上記追記したように、現在このサービスに対応した新製品はなさそうです。インターナビのホームページにも「新規道路データ配信」についての記載がありません。過去の一部製品で利用可能なようです。

2)いつまでも更新され続ける?

提供された地図データの発売時点から、最大1年間、数回の差分データが配信されます。
様するに、上記の「ベースの地図データ」が発売されてから1年分だけ、追加道路などが差分データによって更新可能ということです。

このベースとなる地図を新しい年度のものに更新すると、その地図に対して1年分は差分がもらえるというわけです。

3)差分更新で何が更新されるの?

主要な道路データのみ。
縮尺の細かい市街地図に表示される道路や建物の形状を表すデータは更新されません。
また、タウンページデータと呼ばれる目的地検索のための施設情報も更新されません。

※これらすべてを新しいものに更新するには、年次更新データをホンダ・ディーラーで書き換えてもらう必要があります。(新車購入時には、特典によりこの年次更新が何回か無料でついてくる場合があります。)

4)いつも最新にするには?

通常、新車購入してから1年が経過するまでの間に、カーナビに格納されているベース地図が、発売から1年を迎えてしまいます。
ここで「ベース地図」を更新をする必要があるのです。

インターナビ対応カーナビは、その機種により3年間で1回とか、3回といったベース地図の無料更新がついたモデルがあります。

3回ついていれば、1年毎にその無料更新を実施することで、ベースとなる地図を毎年3年間は書き換えられますので、上記差分更新も3年間使い続けることができます。(新規道路データ配信対応ナビの場合)

1回だけならば、たとえば翌年ベース地図を更新した場合、その地図ベースに対して1年間は差分更新が行われます。

では、ベースの無料地図更新の特典を使い切ってしまったら?
それ以降は有料でベースとなる新しい年度の地図を購入する必要があります。

現在購入できるホンダのカーナビゲーションシステムは、多くのモデルで無料地図更新がついています。
例>3年3回
おおよそ秋ごろに新しい地図がリリースされるので、初期登録から3年間のうちに内蔵地図の全更新を無料で受けられます。(ホンダディーラーでの作業となるようです。)

この無料期間を過ぎてしまうと、次年度に地図更新する場合は有料となります。

5)いつまで更新版ベース地図を買えるの?

ホンダカーナビの全更新地図サポートは、有償・無償限らず、工場装着ナビは、「生産終了から5年間」。ディーラーオプションナビの場合も同様のようです。

それ以降もカーナビを最新の状態で使い続けられるかはわかりませんが、もしサポ―トが打ち切られれば、古い地図データのまま使うしかありません。

もしくは、5から6年経過したところで、ディーラーオプションなどの新しいインターナビ対応カーナビに交換すればよさそうです。

自動地図更新(2022年5月発売の新型ステップワゴン~)

New

新側ステップワゴンから採用されたDIATONEのカーナビから、自動地図更新機能が採用されました。

カーナビ本体には、工場出荷時点の最新地図データか書き込まれた状態になっています。

そしてHONDA Total Care プレミアムの基本サービスを継続中(初期申込から12か月無料)は、周辺地域の最新地図データがサーバーからダウンロードされ、利用されるというものです。(サーバー側の地図は、1年毎に更新)

これにより毎年の全更新などが必要なく、オンライン機能によって常に最新地図を利用可能です。

上記契約を解除すると、工場出荷時の状態に戻るとのことです。契約中は、最新データを常にバッファリング(カーナビ本体メモリー中に保存)しながら利用するイメージです。

まとめ

  1. インターナビは、交通情報、気象・緊急情報の提供を主としたオンラインサービス
  2. 車検をホンダディーラーで受ければ、リンクアップフリーモジュールによる通信は無料!
  3. QQコールは新規・継続ができなくなり、緊急時の有料オペレーターサービスはなくなってしまった。Honda Total Careはあるが、エアバッグ連動での通報などのサービスは、Honda Total Care Premiumでカバーされる(但し、Connect搭載車両車両向け)。
  4. インターナビのスマホアプリは、登録したホンダのオーナー専用のアプリ。
  5. 車輛の購入時に1~3回程度の地図データ年次更新が無料でついてくる。
  6. 年次更新地図のサポートは、ディーラーオプションは発売から5年。メーカーオプションは生産終了から5年が一般的。
  7. 2022年5月発売の新型ステップワゴンから、自動地図更新に対応したカーナビが発売
    Honda Total Careプレミアムのサブスクによって、継続的に利用可能

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