トヨタ T-Connectカーナビラインナップの7インチ汎用モデル
トヨタ純正ディーラーオプションカーナビの内、T-Connect対応モデルは3モデル。
そのうち搭載車種限定の10インチモデルはパナソニック製ですが、9インチと7インチはデンソーテン(旧富士通テン)製となります。
→【関連記事】2018年 トヨタ純正(ディーラーオプション)カーナビは 買いか?
9インチモデルは、搭載車両がエスティマ・プリウス・ルーミー他に限定されます。
今回は7インチ画面でより汎用的な NSZT-W66T をカタログと取説から解説します。
NSZT-W66T の主な特徴
ナビ関連
VICS WIDEに対応
最近の市販のカーナビでは、標準的になりましたが、VICS WIDEに対応しています。緊急情報の対応、大雨地域のメッシュ表示、FM VICSからの一般道の旅行時間(従来は光ビーコンから)の取得に対応するものです。
現在東京エリアだけですが、車の走行データ(プローブ情報)を利用した交通情報も配信されています。
乗り降りICを変更可能
目的地を選んでルートを引いた後、ナビが検索した結果とは異なるICから乗ったり、降りたりしたい場合ってありますよね?そんなときにICを変更/編集することができる機能です。
※上位のパナソニックの10インチナビにも搭載されている機能です。
信号情報活用運転支援システム(TSPS)に追加対応
トヨタのT-Connect対応ナビ(3モデル)はTSPSに対応可能です。
によりますと、下記の記載があります。
信号情報活用運転支援システム(TSPS)
対応しているサービス
・信号待ち発信準備案内
・信号連携減速案内2017年11月現在のサービスに対応しています。
地図データベース情報が「2017年秋版」以降のNSZN-Z66T、NSZT-Y66T、NSZT-W66Tにてご利用になれます。対象路線の対象交差点にてサービスを受けられます。
・信号待ち発信準備案内
「対象交差点において、赤信号で停止しているときに青に切り替わるタイミングをお知らせ」する機能のようです。
・信号連携減速案内
「走行中に対象交差点に近づいたとき、このままでは青で渡りきれないことがシステムで検知された場合に、車両の減速を案内」する機能のようです。
この機能を利用するには、上記のように地図データが更新されていることが条件となりますが、同時に「ETC2.0ユニット ビルドイン/汎用・ナビ連動タイプ(光ビーコン付)」がオプション装着されている必要があります。
これでTSPSは、ホンダ・アコード/フリード、三菱市販カーナビ、Kenwood市販カーナビとトヨタT-Connectナビが対応したことになります。(※TSPS機能の1部ではありますが。)
地デジチューナー
EWS(Emergency Warning System: 緊急警報放送)にも対応したフルセグ地デジTVを搭載しています。
※津波の危険や、ミサイル発射などの警報が発令された場合には、画面にメッセージが表示され、ワンタッチで緊急警戒放送をみることができます。
4アンテナx4チューナーで、データ放送にも対応しています。
SDカードスロット
地図SDカードはmicro SDで、専用スロットに入れて使用します。
音楽用SDのために、通常サイズのSDスロットが別途用意されています。
音声操作に対応
ハンドルなどに設置されたトークスイッチを押すことによって音声コマンドの認識システムが起動します。あらかじめ登録されている音声コマンドを発話することで、割り当てられた機能を呼び出すものです。 自然言語認識機能ではありません。
このトークスイッチを長押しすると、T-Connectのエージェントを起動する(エージェント画面を呼び出す)こともできます。こちらはトヨタスマートセンターの音声認識システムを利用して、自然言語による対話が可能なものです。
T-Connectの対応
こちらに記載した機能については、NSZT-W66Tだけでなく、他のT-Connect対応ナビでも同様に利用することができます。
ヘルプネット
レクサスなどには、エアバッグと連動して自動的にヘルプネットセンターを呼び出すものがあるようですが、こちらのナビはこの自動化はされていません。
事故だけでなく、急病による緊急時には、ユーザーがヘルプネットスイッチを押してオペレーターを呼び出す必要があります。
オペレーターと通話が開始された後は、ドライバー・搭乗者とオペレーターとのやり取りの様子で、オペレーターが必要に応じ、救急に通報してくれる仕組みです。
専用DCMを利用していない場合(DCMパッケージではない場合)には、オペレーターとの通話には、個人で持っている電話機のハンズフリー通話設定があらかじめ必要です。
→【関連記事】「コード・ブルー」で話題のドクター・ヘリ、車の事故と連携する救急医療とは?
マップオンデマンド
地図の差分更新に対応しています。ナビ購入から3年間、全地図更新から2年間、この差分更新が利用できます。
→【関連記事】トヨタT-connectナビの地図更新解説
Tルート検索
通常のルート検索に加えて、トヨタスマートセンター側でプローブ情報に基づく、渋滞情報と渋滞予測情報を考慮したルート探索が可能です。
エージェント機能
トヨタスマートセンターの音声対話サービス(エージェント)と会話しながら目的設定などを行うシステムです。対話できるAIのようなものです。
日常会話/ニュース(読み上げ)/天気予報/目的地検索/交通情報 などの情報を話しかけることによって、音声とテキストで案内してくれます。
オペレーターサービス
オペレーターに通話で依頼することで、目的地検索や目的地設定をしてくれるサービスです。
DCMパッケージであれば特に設定はいりませんが、それ以外の場合には個人のスマホなどでハンズフリーとテザリング設定が必要になります。(その場合通話料は個人負担です。)
※エージェントのやり取りでどうしてもうまくできないときなどは、依頼したくなります。
ESPO (ECO PASSPORTの略称)
エコレベルや毎分の燃費情報を表示する機能です。スコアはトヨタスマートセンターで採点され、表示されます。
T-Connect Apps
マイカーログビュアー、ぐるなびなど、T-Connectカーナビ上で実行できるアプリを購入して利用できます。
その他の機能
CDリッピングにも対応したDVDドライブ搭載
4倍速リッピング+Gracenoteによる楽曲検索
MP3/WMA/AACを再生可能
Bluetooth
Bluetoothハンズフリー、Bluetoothオーディオに対応
→【関連記事】カーナビと連携するためのBluetoothの解説
SDカードスロットの写真再生
SD内の写真をスライドショーにしてみることも可能です。
拡張性
USB/HDMI端子
ディーラー装着オプションのUSB/HDMI入力端子を装着すると、ここから入力したHDMI外部映像を見ることができます。
後席ディスプレイとの接続
後席モニターとの接続はアナログになります。
※こんなパーツでアナログ出力を取り出して接続します。
HDMI入力(オプションのUSB/HDMI入力端子)の映像は、後席ディスプレイには表示できません。
表示可能な映像ソースは以下の通りですが、アナログ出力を禁止しているコンテンツの表示はできません。
- 地デジ
- DVD
- SD動画
- USBビデオ(オプションのUSB/HDMI入力端子が必要)
また、後席個別再生には対応していません。
※こちらが上位機種との大きな違いとなりますので、ご注意ください!
バックガイドモニター
ハンドル操作に連動した予想新路線を表示させることができます。
セーフティモニターの対応状況(△:オプション設定あり)
マルチビューバックガイドモニター | ー |
バックガイドモニター | △ |
バックモニター | △ |
ブラインドコーナーモニター | ー |
コーナービューモニター | ー |
上位機種との違いはこちら!
※シンプルなバックモニターとガイド線がハンドルに連動するモニターのみに対応しています。
ETC車載器
ETC/ETC2.0連動車載器に対応しています。
支払履歴や登録情報をナビ画面で見ることができます。
- ETC2.0ユニット ビルトイン・ナビ連動タイプ(光ビーコン機能付)
- ETC2.0ユニット 汎用・ナビ連動タイプ(光ビーコン機能付)
のオプション設定があります。
→【関連記事】ETC2.0のメリットは?
※光ビーコンとセットになったタイプがオプション設定されています。
光ビーコンの装着で追加される機能
- DSSS(安全運転支援機能)
- 信号情報活用運転支援システム(TSPS)※ただし2017年版の地図更新が必要
拡張性について詳しくはこちらを参照してください。
→【関連記事】2018年 トヨタ純正ナビのオプション拡張性(リアモニター,ETC等)を解説
まとめ
トヨタ純正ナビの内、T-Connect対応の7インチ汎用モデル NSZT-W66T (デンソーテン製)を解説しました。
T-Connect対応なのはもちろん、ナビやオーディオ系では上位機種とほぼ同等の機能を持っています。ただし、拡張性については後席モニターやバックモニター系のオプションに制限があります。
前席のみのパーソナルな使い方、もしくはコンパクトカーやセダンで利用するのであれば、十分なスペックをもつT-Connectナビです。