ANV Lite (AVN138MW/AVN138M)
デンソーテンのカーナビは、ECRIPSEブランドとして発売されていますが、その主力のモデルはドラレコ付きのAVN-D8/D9辺りです。
ラインナップの一番下に位置する 「AVN Lite」があまり注目されていませんが、調べたところ、Amazonの販売価格が2018年11月現在で、なんと32,980円。
これは、主要カーナビメーカーが製造する車載ナビの中で、最も低価格な部類に入ります。
このナビがどのくらい使えるのか?も含め、本記事で解説します。
AVN138MW/AVN138Mとは?
※写真は “AVN138MW”
基本仕様
- 7型WVGAモニター搭載のSDナビゲーション CDドライブ、地デジ(ワンセグ)
- 8GBのSDカードを地図・ナビ用として利用
- モニターは、6段階の角度調整(チルト)が可能
非対応機能
- Bluetooth機能は非搭載
- フリック/ドラッグ/ピンチには非対応
※フリック/ドラッグ/ピンチに非対応のタッチパネル操作とはどんなものかといいますと、「画面上のボタンをタッチ」「リストのスクロールはスクロール用の画面上に設けられた上下ボタンをタッチ」といった操作になります。(スマホが出る前はどれもこんな感じでした。)
ナビ機能
- FM VICSに対応(VICS WIDEには非対応)
- インクリメントP社の地図データ(パイオニアやケンウッドもインクリメントPの地図)
- 詳細スケールにしたときに、市街図表示も可能
- マップコードによる入力に対応
Bluetoothが無いので、ナビコンには対応していませんが、ナビコンで検索した目的地をマップコード(6~12桁の数字)で入力可能。
→【関連記事】カーナビと連携するスマホ・アプリ NaviConのメリットは?
AV機能
- AV系とナビの同時表示に対応(地デジをPnPで表示可能)
※走行中は音だけになります - 圧縮ファイルの再生機能(USB)
MP3 最大44.1KHz, 320kbps
WMA 最大44.1KHz, 192Kbps - USB接続によりiPod/iPhoneの音楽再生が可能です。
非対応機能
- ワイドFMには非対応(従来のFM/AMバンドのみ受信できます。)
- 音楽用のSDスロットはありません
- USB内の動画再生には対応していません
外部拡張性
- バックカメラの接続が可能(オプションのバックアイカメラ BEC113が必要)
- アナログのVTR映像入力あり(1系統)
- USB接続コードによるUSBメモリの接続(USB端子1系統)(オプションのUSB接続ケーブル USB111が必要)
- iPhoneの接続(オプションのiPhone/iPod接続コードIPC110が必要)
- ステアリングスイッチの接続に対応(対応車種が限定されます)
非対応機能
- ナビ連携機能付きのETC2.0/ETC車載器の接続には対応していません
- リア席モニターへの出力端子はありません
取り付け/インストール
本体を2DINスーペースに取り付ける以外のポイントは、アンテナ類の設置/配線です。
本モデルでは、GPSアンテナとワンセグアンテナが一体となったフィルムアンテナモジュールをフロントウィンドウに貼り付けるタイプです。
4Tunerx4Antenna のフルセグだと、アンテナをウィンドウに4つ貼る必要がありますが、このモデルはワンセグなので、GPSアンテナと一体となったフィルムはアンテナをフロントウィンドウに1箇所貼ればOKです。
その他 非対応の機能/項目
- 無料地図更新などは非対応
- 渋滞考慮探索には非対応(VICSのみの対応のため、制限があります)
- 乗り降りICの指定機能なし
- リアル交差点拡大図、難交差点拡大図/側道案内 、ゾーン30案内 なし
- 準天頂衛星-みちびき非対応
- CDリッピングなし
- CD-Rなどに書き込んだ音楽データの再生には非対応
- SDスロットなし
- Bluetooth機能なし(Bluetoothオーディオ、ハンズフリーも非対応)
総括
さて、結構ない機能が多いのですが、32,980円で車載ナビというのは驚きの安さです。
どこまで使えるのか検証してみます。
Bluetooth オーディオとハンズフリーについは、こんな商品を使うことで、カーナビのFMチューナーを通じて音楽再生が可能です。
さすがにナビ系は一昔前の機能となります。
たとえば本モデルでは、渋滞考慮ルートが引けません。
VICS WIDEになってFM電波からはじめてリンク旅行時間が提供され始めました。それまでは、光ビーコンをつけていないと、リンク旅行時間の提供がされませんでしたので、この時代の制限によるものです。
よって、光ビーコン無しのVICS対応というだけでは、渋滞の赤線/オレンジ線は地図上に表示されるものの、ルート探索には反映されないというわけです。
しかしながら、普段からそれほどナビに依存しているということでなければ、機能的にはこれでも十分な気もします。
ちょっと買い物に使う軽自動車や、パーソナルユーズの小型車など、スマホと組み合わせて持っていれば、とりわけ困ることもなさそうです。
簡易的な車載ナビの選択肢の1つとして、AVN Liteは結構使えるのではないかと思います。
→【関連記事】デンソーテン(ECLIPSE)のドラレコ内蔵ナビ AVN-D8の特徴を解説・評価
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