PHVの普及で充電スタンドの空き待ちは起きやすくなるの?

EVとハイブリッドが今のトレンド

自動車メーカー各社から、こぞってハイブリッドカーが発売されるようになりました。そしてまだまだ数は少ないのですが、EV車(電気自動車)も実用に耐えるものがいくつか発売されています。
従来のガソリン車との違いは、もちろん「ガソリンを入れる」か、「充電する」かの違いなのですが、取扱い方法は似てきましたが、よく考えるとだいぶ違いがあるようです。

「リーフは満タンで10Lの車と思え!」

 

以前、筆者の車を修理に出す際に、代車として日産リーフを貸してもらったことがありました。

残念ながら、充電するためのカードや充電に必要なものは貸してもらえず、「充電満タンにしておくので3日くらいは持ちますよね?」ということで車を貸してもらいました。
(他の代車がなかったので…)

その時のディーラーさんの助言:「満タンで10Lしか入らない車だと思ってください」

とっさに筆者は、「100km前後しか走れないんだな」と理解し、非常にわかりやすいたとえ話だと思ったのでした。

充電とガソリン補給の違い

バッテリーをガソリンタンクになぞらえて考えると非常にわかりやすいのですが、違いはそれだけでしょうか?

1)容量
ガソリン車は、満タンで500km程度走れますが、バッテリー車(EV車)は長くて実質200km弱くらい?

2)補充時間
ガソリン車は、満タンにするのに10分で完了しますが、バッテリー車は20分で80%くらい。

3)補充場所
ガソリンは、首都圏ならそこらじゅうにスタンドがありますが、充電スタンドは近くにある?

4)ガス欠のときは?
JAFなどの救援を呼ぶ場合は別として、ガソリンならスタンドでちょこっと分けてもらって補充もできそうです。
電気の場合は、そう簡単にはいきませんね。

こうしてみると、リーフは体感: ガソリンタンク 7L位の車なのかもしれません。
※もちろん、充電スタンドが整備された地域で使うなら全く問題ないのでしょう。

充電スタンドは十分ありますか?

最近、充電スタンドがだいぶ増えました。
・高速のSA/PA
・日産・三菱ディーラー等
・スーバーやデパートの駐車場
・一部のコインパーキング
・Eneosのガソリンスタンドに併設

結構あるように見えますが、体感的にはまだまだ感がありますね。
なぜでしょうか?

EVの先入観

やはり電池切れになってしまうと、どうにもできないという先入観があるのでしょう。
どこで緊急事態に陥っても、たとえば「半径2km以内に24h充電可能なスタンドが必ずある」とか、そんな状況になれば安心してEVに乗れそうな気がします。

充電器渋滞は起こる?

今、世の中のEV車はほとんどがリーフですね。
ですから街中で急速充電をする必要のある車はほとんどリーフのみです。
現在、おそらく累計8万台くらいのリーフが日本で走っていると思われます。

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<出典 三菱自動車HP>

ここに、急速充電対応のアウトランダー phvが加わっていますが、だいぶ高い車ですのでまだまだ数は少なく、累計4~5万台程度。このオーナー達が街中で急速充電し始めると、リーフのオーナーは、ちょっとイライラしてしまうのかも知れません。

ここへきて、プリウスphvが急速充電に対応、一応、「Sグレードを除く全社に標準」とのことなので、多くのプリウスphvは急速充電が可能ということになり、とても気になる存在です。
登場してまだ数ヶ月ですが、すぐに累計台数は数万台規模になるでしょう。
さてプリウスphvオーナーは、街で急速充電したくなるのでしょうか?

phv 充電するまでもないか?

先日、プリウスphvに乗る機会があり、実際に乗ってみました。

<出典 トヨタ自動車HP>

フル充電状態で50km前後走ってもまだEV走行距離に余裕があるため、一滴もガソリンを使わずに走ることができました。
ですが街で急速充電するためには、充電カードを持っていなくてはなりませんし、有料なんですね。
これが日産リーフだと、「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム2」などに契約する思われますので、気軽に街で充電できるのですが…。

 

なので、「お金払って時間を少し掛けて充電する」なら、「急速充電しなくてもいいか?」という気分になりました。
PHV充電サポートの会員になるには、定額プランだと月に1,000円。そして急速充電する場合には16.2円/分。仮に1回20分充電すると料金は、324円。
EV走行距離は、JC008モードで68.2kmですから、ちょっと少なめに見積もって約50Km。
50km走るために324円って高くないですか?1Lで30km位走れるプリウスなら、ガソリン2L入れた方が安いのです。
もちろん、ガソリンは極力燃やしたくない方は別ですが。

こうして考えてみると、リーフオーナーが心配するような急速充電渋滞は、今のところリーフ同士でしか起こりえないように予想されます。

まとめ

「電気スタンドでの充電」と「ガソリンスタンドでの給油」、どちらも気軽にできるようにはなってきましたが、補充できる時間や場所にはだいぶ違いがあるようです。
夜は家で充電し、昼間は通勤や子供の送り迎え、そして買物にチョイ乗りという日本の家庭には、phvがぴったりだと思います。
家の電気から夜間充電すれば、ガソリンはほとんど使わず、燃料費も大幅に節約が可能となります。
とはいえ、まだまだ車両価格が高いのでなかなか買い替えは難しいのですが…。

 

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