パナソニック ゴリラ
日本において、ポータブルナビの代名詞となっているゴリラ。
ポータブルでありながら、しっかりとVICSを受信するためにFM多重チューナーを搭載しているところなど、他の安価なポータブルナビとは一線を画す作りのカーナビです。
「いまどき、ポータブルカーナビなんて…スマホで十分!」という方も多いと思いますが、最近のゴリラについて解説してみたいと思います。
現在のパナソニック ゴリラのラインナップ
もちろん在庫が店舗にある旧モデルも入手は可能と思われますが、古いモデルは地図データもその出荷時時点のものになりますので、注意が必要です。
上位2モデルが、7インチ画面のポータブルカーナビ。
CN-G540Dは、2020年の地図を搭載、5インチ画面となります。
ゴリラの機能紹介
2022年4月版の最新地図を搭載!(CN-G1500VG/CN-G750D)
2022年6月出荷分から2022年度の最新地図を収録
最新の地図データを利用できます!
全地図更新が1回無料(CN-G1500VG)
地図更新が無料で1回(2025年7月まで)ついています。
市街地図を全国100%カバー(全モデル共通)
電子地図を広域に表示させたときには、道路は単純な線として表示されます。
そして詳細な表示にズームしていったときに、道路の形状や建物の形が1つ1つ表示される詳細な縮尺地図がありますよね?それのことを市街地図と言っています。
市街地図の何がよいかというと、目的地の建物を見つけやすいとか、道路の幅が視覚的にわかるので、「狭いからやめておこう…」とか、そういった判断にも利用可能です。
市街地図というくらいですから、人が住んでいるところを優先にこれまで整備されてきたものです。これが全国をカバーし、山道でも利用できるようになると…道の形状も細かくわかるので、何かと便利と思われます。
VICS WIDEに対応(CN-G1500VG)
専用のFM多重チューナーを内蔵したカーナビが受信できるVICS WIDE、CN-G1500VDが対応しています。
Googleの渋滞情報は、スマホのプローブ情報を利用した移動速度から導きだされています。それに対してVICSの渋滞情報は、車速感知機が利用されていますので、渋滞線の見え方はそれぞれ異なっています。(VICS WIDEでは、一部地域でプローブ情報による渋滞情報を利用できるようになってきており、現在社会実験が行われています。)
VICS WIDEでは、一般道のリンク旅行時間情報を配信していますので、これを利用した最適ルート検索も可能。ネットワークにつないでパケットを消費することなく、いつでも渋滞情報を利用したルート探索・案内が可能です。
その他 VICS WIDEでは特別警戒情報も表示可能です。
ジャイロセンサーを装備(全モデル共通)
ポータブルナビは、DINにインストールするカーナビとは違い、車速(パルス)センサーを利用しないものがほとんどです。ゴリラも車速パルスは利用しませんが、高精度のジャイロセンサーを装備しています。
トンネル内などでは、GPS信号が届きませんが、そんなときもジャイロセンサーによる自立航法(デッドレコニング)で自車位置もちゃんと更新されます。
まっぷるコード/マップコード入力に対応(全モデル共通)
ナビ本体にも各種地点情報が収録されていますが、スマホアプリなどで調べた目的地を、まっぷるコードやマップコードで入力できるので、簡単に目的地設定が可能です。
関連記事
ボタンや地図の拡大表示
ボタンの表示サイズ変更や、地図を縦横2倍表示する機能も装備。
動画・音楽再生機能
- 音楽ファイルは、MP3/WMA
- 動画は MP4
- 静止画は JPEG
SDカードに格納された上記フォーマットのファイルを再生可能です。
※本体背面にスピーカーを搭載しています。
ワンセグチューナー
ワンセグチューナーを搭載しており、TV地上波を見ることができます。
ロッドアンテナが本体に搭載されています。
機能比較
比較表
CN-G1500VD | CN-G750D | CN-G540D | |
ディスプレイ | 7型ワイド | 5型ワイド | |
画素数 | 800x480x3 (WVGA) | ||
対応GPS | GPS/みちびき1,2,4号機/GLONASS | GPS/みちびき1号機/GLONASS | |
収録地図 | 2022年4月版 | 2020年4月版 | |
全地図無料更新 | 〇 | ー | ー |
全国市街地図 | 〇 | ||
VICS WIDE | 〇 | ー | ー |
ワンセグチューナー | 〇(外部アンテナに対応) | 〇 | |
外部GPSアンテナ端子 | 〇 | ー | |
VICSアンテナ端子 | 〇 コード付属 | ー | ー |
ブレーキセンサー端子 | 〇 リアビューカメラ入力端子兼用 | 〇 | |
ヘッドフォン端子 | 〇 |
CN-G1500VD | CN-G750D | CN-G40D |
比較項目の解説
対応GPS:「みちびき」というのは、準天頂衛星と呼ばれ日本の上空付近でサービスを行う位置情報サービスを行うものです。都心部などでは建物に電波を遮られてしまうことが多いのですが、一般に多くの衛星からの信号を同時に受信できる方が、現在位置を正確に特定できます。
収録地図:上位2モデルは、2021年モデルではありますが、2022年6月出荷分より、2022年4月版の地図データを収録した状態で出荷されます。
購入するときに、古い在庫の商品ではなく、この点を確認することをおすすめします。
全国無料地図更新:2025年7月までに、1回だけ無料で全更新が可能です。どのタイミングで更新するかは、あなた次第です。
VICS WIDE: FM多重の電波で渋滞情報を受信することができる仕組みです。スマホを接続する必要なく、渋滞情報を無料で利用できるところは大きなメリットです。フィルムタイプのVICSアンテナが付属します。
ワンセグチューナー:本体にはロッドアンテナがありますが、接続端子があるモデルでは、ウィンドウに張り付けるタイプのアンテナを利用することができます。
ブレーキセンサー端子:パーキングブレーキの状態を本体に入力し、車両の停止状態をチェックするために利用されます。
付属品の解説
車載用吸盤スタンド:CA-PTQ25D(同梱品)
ダッシュボードなどに透明なテープを張り、その上に吸盤で取り付けるタイプのスタンドです。窓に張り付けると、保安基準不適合となるそうなので、注意が必要です。
以下のような取り付けスタンドもあります。
シガーライターコード(12 V/24 V車対応):CA-P24VD6D(同梱品)
シガーライターから簡単に電源を接続できるコードです。シガーライターが1つしかない車両では、これをつなぐと他に使えませんので、ご注意ください。
カーショップなどで、ヒューズからシガーライターを1系統取り出すグッズや、シガーライターの口を増設するグッズが売られています。定格電力に注意してください。
VICSアンテナ(CN-G1500VD同梱品)
CN-G1500VDのみVICSに対応しますので、VICSアンテナが付属します。FM電波を受信しますので、こちらのアンテナを貼って本体に接続しないと、渋滞情報を十分に受信できません。
ワンセグ用フィルムアンテナ:CA-PDTNF26D(別売り品)
上記のように本体にはロッドアンテナがついていますが、車は移動したり向きを変えますので、やはりしっかりとフィルムアンテナを張っておいた方が放送を受信しやすくなります。
(CN-G1500VD, CN-G750Dに対応)
アンテナ変換ケーブル:CA-PANX1D(別売り品)
家庭用の壁に来ているアンテナ端子に接続して、CN-G1500VD, CN-G750Dのワンセグアンテナ端子に接続するための別売りケーブルです。
これをつなげば、家でゴリラ本体を使ってワンセグ放送を視聴することができます。
GPSアンテナ:CA-PN20D(別売り品)
本体にGPSが内蔵されていますが、より受信状態のよいところにアンテナを配置したい場合にはこちらを接続して利用することができます。(CN-G1500VD, CN-G750Dに対応)
ACアダプター:CA-PAC22D(別売り品)
車から持ち出して宅内で使用したりする場合に、ACコンセントから電源供給するときに利用します。
こちらは本体購入に同梱されませんので、ご注意ください。
パーキングブレーキ接続ケーブル(オートマチック車シフトレバー取付):CA-PMBX1D
いくつかケーブルに種類があるようですが、こちらはマグネットで取り付けるタイプのもののようです。
※本体は、このブレーキセンサー端子に何も接続されていないときは、GPS信号から走行/停止判定を行います。
リアビューカメラの接続(CN-G1500VDのみ)
リヤビューカメラ:CY-RC100KDとリヤビューカメラ接続ケーブル:CA-PBCX2Dを利用して接続します。(どちらも別売り品)
※バックギアに入れたときに、自動的に映像を切り替えることができるようです。
総括
ゴリラ2021年モデルを中心に、紹介・解説しました。
ポータブルカーナビは、下記ようのな用途の方々に最適と考えます。
- 複数の車に持ち運んで使いたい
- スマホナビで、パケットを使いたくない
- スマホナビでは操作が煩雑になるので使いたくない
- DINナビは取り付けできない
特にCN-G1500VDは、様々な拡張性があり、DINナビの様にも使うことができるようになっています。一方で、全ての機能を使いこなすためには、さまざまなアンテナや線を引き回し接続することになり、取り外しが容易ではなくなってしまいます。
筆者が利用するとすれば、最低限VICSアンテナを抜き差しする程度で、ポータブルナビとしての機動性・手軽さを失わず、使ってみたらよいのではないかと思います。
もしくは、スタンドが高機能なクレードルになっていて、取り付けをするとすべての結線が行われる本体設計だといいですね。
※VICSアンテナとワンセグアンテナを統合した、こんな一体型商品もあるのですねー。
参考までに、こんな商品もありました。
関連記事