2021-2022年の日産純正カーナビ
純正と呼ばれるカーナビには、大きく分けて2種類あります。
1のメーカーナビは、車両のモデルチェンジと同時に設定されますが、2のディーラーオプションナビは、おおよそ毎年新モデルが発表されます。
ここ数年を見ていますと、2のディーラーナビは、前年の旧モデルに比べて基本機能がほとんど変わることがなく、クラス・ラインナップ間の機能の有無についても大きく変更がありません。
しかしながら、基本、地図だけは販売時の最新版に更新された状態となります。
日産のディーラーオプションナビは、ここ何年もプレミアム・スタンダード・シンプルの3クラス構成。新しい2021-2022年モデルも、そのままです。
本記事では、このうちのプレミアムモデル、MM521D-Lについて解説します。
MM521D-Lはどんなナビ?
概要
セレナ、エルグランド専用に装着可能な10インチSDナビ、プレミアム(最上級)モデル、フル機能のカーナビです。
エクストレイル用には、現在1つ前のモデルMM520D-Lが用意されています。(こちらは9インチ)
主な機能・特徴
- 10インチHDディスプレイを搭載したSDナビ
- Blu-rayドライブを装備(ホームレコーダーで録画したBlu-rayディスクをそのまま再生できます)
- 上記車両専用で、大画面。セレナとエルグランド用は10インチ
- NISSAN Connectに対応
- オプションの後席モニターとデジタル接続可能(HDMI出力あり)等、拡張性もプレミアム
- ハイレゾ対応(ハイレゾ音質ファイルの再生機能)
- パナソニック製
※ハイレゾ音源再生機能は、このプレミアムモデル(MM520D-L)と、ベーシックモデル(MJ321D-L)で可能です。
MM521D-Lの注目機能の解説
無料地図更新(3年3回)
- ディーラーでの定期点検時に3年間で3回の地図更新が無料で受けられます。
- 無料期間は3年で終わりますが、7年間更新版がリリースされる予定です。
Blu-rayディスク搭載
Blu-ray/DVD/CDを再生可能です。
このドライブは、BDMV/BDAVに対応していますので、市販タイトルやホームレコーダーからダビングしたものを再生可能です。
尚、BD-R(XL)、BD-RE(XL)、Ultra HD Blu-rayには対応していないようです。
ハイレゾ再生
192kHz/24bit までのネィティブ再生が可能です。
Blu-rayディスクに収録された192kHz/24bit音源、
FLACかWAVでハイレゾ音源を作成し、USBもしくはSDで再生可能です。
ハイレゾ再生といいますと、CDクオリティを超える解像度の音源が、ネイティブ再生(ダウンコンバートなどせずに)可能なシステムのことです。
「ハイレゾ対応」は、ネィティブ再生が可能な電子回路で構成された装置のこと。「ハイレゾ音源再生機能」とは、単にハイレゾ音源が再生できるということで、ちょっと意味が異なります。
繰り返しますが、MM521D-Lは、ハイレゾ対応(ネィティブ再生可能)です。
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CD録音
最大8倍速でSDカードに圧縮データ(最大320kbps)で録音し、MUSIC STOCKERと呼ばれる機能で音楽再生が可能です。
Gracenoteデータベース(更新可能)を内部にもっており、これを元にタイトル情報を読み込みます。
Navicon対応
スマートフォンアプリであるNaviconとBluetoothで連携して動作します。
ナビコンで検索した目的地をカーナビ本体に転送したり、ナビコンを利用している仲間の位置をカーナビの地図上に表示することもできます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。関連記事
NissanConnect
ディーラーオプションのこちらのナビを装着した場合には、下記のような機能が利用可能となります。ただし、モデルによって対応機能が異なりますので、くわしくは日産のホームページを確認してください。
ナビサービス
- 最速ルート探索(渋滞予測機能を使ったルート探索を行います)
- ここです車メール(現在地の地図と簡単なメッセージをメール送信)
- NissanConnectメッセージ(メンテナンス関連の情報)
- 情報チャンネル(天気予報やレジャー情報の入手)
- オペレーターサービス(オペレーターとの対話で目的地を設定)
アプリサービス
- マイカーファインダー
- リモートドア(遠隔ドアロック)
- 警告灯通知
- マイカーデータ
- おしらせ(NissanConnectメッセージをスマホアプリでも確認)
その他
専用サイトから目的地情報をナビに送信、ナビ画面上でのツイッターのタイムライン表示などにも対応
旧モデル同様こちらは非対応
・CarPlay/Android Autoには非対応
・Walkmanのケーブル対応もなくなったままのようです。
主な接続端子と接続機器機器
外部入力端子
HDMIは、Type-E ロックがかかる方式のコネクタです。家庭用TVでおなじみのType-Aケーブルを利用するには、変換ケーブルが必要です。
VTR入力は、TH08コネクタとなっていますので、接続には通常、RCAの赤白黄色に変換するケーブルが必要です。
外部出力端子
後席モニター用の出力は、HDMI Type-Eです。こちらも専用ケーブルが必要です。
ETC/ETC2.0
カーナビと連携するETCおよびETC2.0車載器に接続が可能です。
ETC2.0機器の場合は、高速道路等でVICSの交通情報が受信可能です。
※割引機能(圏央道)や一時退出の社会実験にも対応していますので、ETC2.0がおすすめです。
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総括
日産のプレミアムナビ、MM521D-Lについて解説しました。
最近は、カーナビ機能・AV機能もだいぶ落ち着いてきてしまっているようで、各社特別目新しい機能が搭載されることもなく、旧モデルをそのまま引き継ぐことが多いようです。
その分、オンライン機能をより充実させる方向のようです。
一方、スマートフォンがとても高機能化していますので、車内でスマホをもっと使いこみたいユーザーも増えてきているかと思います。
本カーナビの場合は、CarPlay/Android Autoには対応していませんが、一部のスマホ専用アプリ(Drive T@lkerや Navicon)とBluetooth Audio/hands freeが連携機能となります。
あまりスマホと連携しすぎても、操作や設定が難しくなってしまいますので、
従来技術でこれまの音楽/映像リソースをを継続して利用できる本カーナビは、使いやすさの点で万人向けのプレミアムナビと言えそうです。
※他のモデルとの装備比較については、別途記事を執筆中です。
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