ラウンドアバウト(環状交差点)とは?日本にもあるの?

欧州ではたくさんある環状交差点

欧州では、信号機のある十字路の交差点の代わりに、ラウンドアバウトと呼ばれる環状交差点が多くを占めています。

このラウンドアバウト、最大の特徴は小型・中型の場合には信号機が全くないこと。これにより特に郊外では交差点での信号待ちロスタイムがほとんどない交通が可能となります。

ラウンドアバウトとは?

環状で内部が一方通行になった道路で、ラウンドアバウトに接続された複数の入口・出口から、進入・退出ができるようになっているものです。

最も有名なラウンドアバウトの1つが、フランス・パリの凱旋門を取り囲むように配置されたものです。
なんと12方向からの進入・退出ができるようになっています。

その他、英国・ロンドンのものをいくつか紹介します。
ラウンドアバウトの例(信号なしのシンプルなもの)


ラウンドアバウトの例(信号付で、方向別レーンがあるタイプ)

こちらのラウンドアバウトは、進入するところに信号機が設置されており、この信号に従って進入します。そしてラウンドアバウトを周回している途中にも信号機があり、赤であれば停止線で止まる必要があります。

さらに周回内に行き先の書かれたレーンがあり、これに従って徐々に外側のレーンにズレて回りながら進んでいくと、目的の退出路から出ることができます。

信号機やレーンの様子は、下記のグーグルマップを写真に切り替えることで詳細に見ることもできます。

日本にもある?

日本にもところどころあります。

神奈川県 川崎市 宮前区 鷺沼

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神奈川県 横浜市 金沢区 柳町

東京都 多摩市 桜ヶ丘

何がいいの?

都市部の交通量が多いところへの適用は、なかなか難しいようですが、交通量がそれほど多くない郊外では、無駄な信号待ちが減り、移動時間の短縮が見込まれます。

・信号機がいらない
交差点部分に、車が旋回するだけの敷地が必要になりますが、信号機を設置する必要がありません。
特に郊外では、信号待ちの時間も少なくなります。

・多数の分岐もOK
5差路でも6差路でも、複雑な信号制御なしに円滑な交通が可能となります。

・Uターンが簡単なので、もし退出路を間違えても、その先のラウンドアバウトで簡単に戻ってくることもできます。

悪いところもある?

・大きなラウンドアバウトになると、徐々に外側にずれながら回るのが難しい。
大型の場合には、ラウンドアバウト内に方面名称がペイントされたレーンが引かれており、そこを見ながらの周回となる。

・交通量が多いラウンドアバウトでは、なかなか進入できない。ラウンドアバウト内を走行している車が優先。

・進入・退出路が多いラウンドアバウトでは、何本目で退出したらよいのかわからなくなる?

まとめ

欧州にはラウンドアバウトと呼ばれる環状交差点が非常に多く存在します。地域によってはほとんどこのタイプの交差点しか通らずに生活できるような地域もあります。

何より、信号で長時間止まるということがなく、ラウンドアバウトで進入するときに車が来ていれば、減速する程度なので、少ない時間での移動距離も長くなりとても効率的です。

日本の場合、交差点間の距離が非常に短く、たくさん存在するケースが多いと思われますし、管制制御された信号機を使った方が効率がよい場合も多いのでしょう。

このように、地域によって適する適さないがあると思われますが、日本でも郊外を中心に徐々に増えてもいいのではないかと思います。日本は信号が多すぎます。

→【関連記事】ラウンドアバウトの社会実験始まる!群馬県安中市

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