日産LEAFの e-pedal とは?操作性とその評価は?

e-pedalとは?

新型日産LEAFに搭載されている e-pedal。ブレーキペダルを使わずにアクセルペダルだけで加減速ができるという装置です。

筆者は、初代日産Leafおよび新型のLeafにどちらも試乗する機会があり、e-pedalも試すことができました。
今回は、この e-pedalの操作性について解説します。

切り替えスイッチがついた新型LEAFの e-pedal

新型LEAFの丸っこい団子のようなシフトレーバーの脇には、e-pedalと書かれたスイッチがついています。

停車中はもちろんですが、走行中にもe-padalのオン/オフが切り替えられるようになっています。

さっそく、e-pedalをオンにしてアクセルをゆっくり踏んで発進!

すぐさまアクセルペダルをゆるめ、徐々に離すと…なんと、完全に車を停止させることができるのです!

e-pedalは以下の機能を、アクセルペダルの踏みごたえに応じて自動制御する技術です。

  • アクセルペダルの踏み込みによる加速
  • アクセルペダルの戻し具合によるエンジンブレーキ(減速)
  • 低いスピード領域においては、アクセルペダルを戻すことによる完全停止・ブレーキ

EV車ですから、アクセルペダルがオフの時にはもちろん回生ブレーキにより電力を回収します。
それだけでなく、停止するところまで制御するのです。

操作性と走り心地は?

細かなアクセル制御によって、自由に速度を調整しながら走ることが可能です。
その分、一定の踏み心地をキープしないと、微妙な加速・減速状態となるため、ややギクシャクした運転になってしまいますが…そこは慣れです!

ある程度速度をあげ、パッとアクセルを離す操作をすると、強いエンジンブレーキがかかりやがて停止。

e-pedalではない普通の乗用車のつもりで、アクセルオフ操作をすると、後方に車が追従している状態では追突されるのでは?とちょっとヒヤヒヤしてしまいます。

しかしながら、減速のためにブレーキにペダルを踏みかえる必要がほとんどなく、アクセル(1ペダル)のみで操作できてしまうところはスゴイです。

どんなシーンの運転に適している?

速度を頻繁に調整するという意味では、渋滞時
これはアクセルとブレーキの踏みかえ頻度を大幅に下げることができます。

都市部の幹線道路においても、混んでいるとなかなか一定速度では走り続けることが困難ですから、e-pedalによる速度調整により、疲労がかなり軽減されるでしょう。

そして山道。カーブの手前での減速や、下り坂でのエンジンブレーキ、アップダウンが頻繁にあるような道路でもとても便利ではないかと感じます。

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さらには、坂道発進にも対応します!(これは心強いですね。)

では、その他の道路ではどうでしょうか?
一定の速度をキープするためには、アクセルを常に一定の開度で踏み続けなくてはなりません。
そこもやはり慣れなのかもしれませんが、やや神経を使って踏みごたえを一定にしなくてはならず、同乗者がいるときは特に気を遣ってしまうように思われます。

e-pedalの操作感の総括・評価

新型日産LEAFに搭載されている、e-pedalの操作感について解説しました。

加速から減速、さらには停止操作までできる、画期的な技術と思われます。

慣れが必要なところもありますが、スイッチによってカンタンにオン/オフ操作ができますので、シーンに合わせて使い分けることができます。
特に山道や、ちょっと渋滞してきたときなどには、便利だと思いますし、疲労軽減にも一役買っています。

一定速度での走行と続けるときに、やや神経質になるというコメントをしましたが。
おそらく一定速度を長時間続けるような状況というのは、高速での定速走行ということになるのでしょう。もちろんそういうときには、PRO-PILOTによるACC機能が利用できますから、あまり心配することはなさそうです。

新型ノートやセレナには、これに似た「e-PWOER Drive」という仕組みが搭載されているそうですが、こちらは停止までは制御しないようで、アクセルオフ時にはやや強めのエンジンブレーキがかかるというものです。

細かい速度調整が必要な道路では、e-pedalと同様にアクセルだけである程度制御が可能ですから、ペダルの踏みかえ頻度が減り、同様に疲労軽減効果がありそうです。

※急激な減速時には自動的にブレーキランプが点灯します。(その点は心配はいりません)

e-pedalは機能のオン・オフができ、シーンによって使い分けが可能です。

アクセルを戻した状態での回生ブレーキの効き具合を強めることができる車は、他にフォルクスワーゲンのe-Golf等があり、少しずつではあるものの、こういった操作性のクルマが市場に増えていくと予想されます。

まだこのような機能を持つ車両は限られているのですが、シーンによってはとても使いやすく、多くの車に採用されるようになることを期待します。

ただ、高齢者ドライバーが、この機能を間違えずに使いこなせるかどうかは気になります。
少しヒヤっとしたときに、いつもの習慣であわててアクセルを離してしまい、急激なエンジンブレーキによって、追突事故が多発しないとよいのですが…。
自分で運転していても、そこだけが気になりましたが、もう少し運転したら慣れるのかな?とも思っています。

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