2022年のT-Connect
かつてG-BOOKといわれるサービスから、T-Connectとしてサービス開始されたのが、2014年頃。
T-Connect対応カーナビ装着によるテレマティクスサービスで、オンラインカーナビ的な要素が強かったものが、徐々にその性格を変えてきています。
DCM付+オーディオレス
2019年頃に発売されたDCM付のカローラスポーツが、T-Connectの大きな変革の第1弾と筆者は記憶しています。カーナビがなくても、車両とのオンライン機能が使えるのですから、「オンライン機能はカーナビだけのもの」という常識を覆した新サービスと言えるでしょう。
「T-Connect(22)」?
新しく発売されたヴォクシー/ノア、そして今後登場するbZ4X向けのT-Connectです。
さて、(22)とは?筆者もトヨタのホームページを眺めていて、、何が違うのかよくわかりませんでした。
本記事では、そのあたりを掘り下げてみたいと思います。
T-Connect(22)とT-Connectの違い
各サービス対応表
T-Connect(22) スタンダード、T-Connec(22)エントリー、T-Connectスタンダード、T-Connect エントリーの違いについて、筆者が情報を整理してみました。
T-Connect Standard(22) | T-Connect Entry(22) | T-Connect Standard | T-Connect Entry | 備考 | |
リモートスタート (アプリ) | △ | △ | △ | △ | オプション |
リモート確認 (アプリ) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
リモート操作 (アプリ) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
デジタルキー | △ | △ | ー | ー | オプション |
カーファインダー (アプリ) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
リモートエアコン (アプリ) | 〇 | ー | 〇 | 〇 | BEV/PHEV/FCEVが対象 |
充電・給電情報 (アプリ) | 〇 | ー | 〇 | 〇 | BEV/PHEV/FCEVが対象 |
ドライブ診断 (アプリ) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
マイカーログ (アプリ) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
マイセッティング (アプリ) | 〇 | ー | ー | ー | コネクテッドナビ車両のみ |
コネクテッドナビ | △ | ー | ー | ー | サーバー型通信ナビ |
ハイブリッドナビ | ー | ー | △ | ー | ローカル・通信ハイブリッド |
マップオンデマンド | △ | ー | △ | ー | サービス期間中であること |
エージェント (音声対話サービス) | 〇 | ー | 〇 | ー | |
Apps | ー | ー | 〇 | ー | |
オペレーターサービス | △ | ー | △ | ー | オプション |
オペレーターサービスサービスPlus | ー | ー | △ | ー | オプション |
車内WiFi | ー | ー | △ | ー | オプション |
ヘルプネット | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
アラーム通知 (アプリ) | 〇 | 〇 | ー | ー | |
うっかり通知 (アプリ) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
ロードアシスト24 | 〇 | ー | 〇 | ー | |
マイカー始動通知 (アプリ) | 〇 | 〇 | 〇? | 〇? | マイカーサーチ機能に含まれる? |
車両の位置追跡 | ー | ー | 〇 | 〇 | |
リモートイモビライザー | ー | ー | △ | △ | オプション マイカーサーチPlus |
警備員の派遣 | ー | ー | △ | △ | オプション マイカーサーチPlus |
eケア 走行アドバイス | 〇 | ー | 〇 | 〇 | |
eケア ヘルスチェックレポート(アプリ) | 〇 | ー | 〇 | 〇 | |
リモートメンテナンスメール | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
※〇:基本サービスのみで利用可能なもの、△:オプション購入が必要なもの、—:対応不可
T-Connect(22)からの新機能
デジタルキー
従来のT-Connectの機能に加え、T-Connect(22)は、現在のところ新型ヴォクシー/ノア/bz4xが対象となりますが、オプションでデジタルキー機能が利用できるようになりました。
スマホ(アプリ)が車両の鍵代わりとなり、電子的な鍵の貸し借りが可能となるものです。
ドアの施錠/開錠のみとか、エンジンの始動も可能といったように、どこまで許可するかをユーザーによって設定可能です。
また、利用可能期間も設定できるので、カーシェア的な利用も可能と思われます。
家族、小規模な組織・会社などで車を共有利用する場合など、今後はこういった使われ方が主流とるのでしょうか?
マイセッティング
ナビの設定や、シート位置などを記憶できる機能です。
海外の輸入車などでは、シート位置はスイッチで3段階記憶できるものがよくありましたが、T-Connectでは、アプリで設定するんですね。
コネクテッドナビ
ついにカーナビも、完全に1アプリとして扱われるようになったのですね。
スマホのカーナビの様に、完全に通信型のカーナビ機能です。
これならば、従来の地図更新も必要ありません。全国ほぼどこでも通信ができる日本ならではのサービスですね。
スタンダードとエントリーの違い
基本は、DCMのみで車両とオンライン連携するプランがエントリー、DCM+DAもしくはDCM+SD カーナビでより多くのサービスをオンライン連携するのがスタンダードと考えればよさそうです。
いままでは、むしろこう言ったオンラインサービスがカーナビに依存していました。
ところが最近のトヨタのシステムでは、カーナビがなくても、DCMさえついていれば、車両の施錠、ウィンドウの開閉、ハザードといった状態は、オンラインでのやり取りが可能です。
ただ、セキュリティの観点から、wifi通信でこれをやるというのはリスクが高く、DCMを通じたサービスになっているのでしょうね。
総括
T-Connectの対応車両のページなどを見てみますと、かつて主流であったT-Connect SDカーナビを利用するタイプがあまり見かけなくなり、ほとんどがDCMとDA(Display Audio)との組み合わせとなりました。
2DIN(WIDE DIN)がなくなった!
これは、センターコンソールに2DIN(WIDE DIN)の穴が開いている新型車両が、少なくなってきたことに起因していると考えられます。
2DINの穴が開いていれば、ショップで市販カーナビを後付けできるのですが、これが多くの車でできなくなりました。
そして車両購入時にトヨタ製のDAを装着するか、最初から標準で装着されているDAを利用することになってきました。
wifi接続での利用は無料?
T-Connect SD カーナビから、スマホなどのWifi テザリングでT-Connect機能を利用する場合、通信料は自己負担ですが、T-Connectサービスは無料になっています。
現在の車両はDCM対応になっていますから、これは過去に発売された車両向けということになります。トヨタの対象ページはこちら。
それにしてもちょっとわかりにくい?
T-Connectのサービスについて、今回、その一部分をまとめてみました。
率直な感想として、車や装備によって、何ができて何ができないのかがとても分かりにくい印象です。
サービスも、個々の名称(うっかり通知)と大分類の名称(マイカーサーチ)があるため、複雑に感じたり。実際は車両モデルによって対応できたりできなかったり…ということもあり、この記事を書いてみました。
筆者としては、もう少し、機能・ネーミング・対応機能群がシンプルで、整理されたのもになればよいと感じます。
今後のT-Connect…
世の中では、Maasとか、CASEとか、モビリティの変革が進みつつあります。
T-Connectのサービスは、現在、普通乗用車を中心としたものとなっていますが、徐々に外の世界とつながるものになっていくのでしょう。デジタルキーも、その機能の一端を担う新しい技術と思います。
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