各社オンラインサービス
トヨタはT-connect、日産はNissan Connect(Car Wings)、ホンダはInternaviというように、各社オンライン・ネットワークを利用した交通情報他のサービスがあります。
新車を買う時に、これに対応したカーナビにするかどうか迷うところですが、いったいどうしたらいいのでしょうか?
各社オンラインサービスは何ができるのか?
1)独自交通情報の提供
まず、市販されている一般的なカーナビは、VICSの交通情報を受信する機能を持っています。
こちらのデータは主に、警察庁や道路公団が持っている車両感知器を利用したもので、渋滞だけでなく、事故情報や高速入口閉鎖などのイベント情報も取得することができます。
これに対して大手3社のオンラインサービスは、各社のオンラインサービスに対応したカーナビを搭載した車から、プローブ(車両の位置や速度等の情報)を収集し、解析して独自の交通情報を作り出しています。
上記、VICSでは車両感知器の設置場所は幹線道路や主要道路のみに限定されているため、交通情報が送られてくる道路が制限されますが、プローブを使った場合にはこの制限がなく、あらゆるところの渋滞情報を作り出すことが可能です。
※ただし、その道路を通過する車の数が少ないと信頼性が低くなるため、ある程度交通量のある道でないと信頼性のある交通情報にはなりません。
まとめると、各社のオンラインサービスでは、広範囲の道路で実際の車の動きを解析した、交通情報を提供しています。
2)その他の機能(以下はメーカーにより料金やサービスに差があります)
・地図更新(最新地図で使い続けるには地図更新料が別途かかります)
・ニュース提供
・緊急時のオペレーターとの会話
・オペレーターによる目的地設定
・自分の車の位置を調べる
・インターネットラジオ(Mercedes-Benz等)
・オンライン施設検索(Audi等)
こちらの3社では、このサービスは明示的に書かれていませんが、オペレーターが目的地設定してくれる場合には、最新のデータベースから検索して設定をしてくれるものと思われます。
各社オンラインサービスの料金は?
1)トヨタのT-connectは、DCM(通信モジュール付)の場合は、1年目は無料(オペレータ通話含む)。
2年目から12,960円です。
Wi-fi接続やスマホとテザリングで接続する場合は、通信料自己負担となりますが、基本利用料は無料です。
※一部、車によって初期費用の無料期間が異なります。(Prius PHVだと3年間無料等)
2)日産のNissan Connectは通信ユニットを利用する場合、10年間パケット通信料無料
3)ホンダのInternaviは、ディーラーで車検を通せば無料となります。
Internaviは、専用の通信ユニットがついてきます。
まとめると、購入するメーカーに応じた使い方をすれば、一部、スマートフォンのパケット代が自己負担となるケースもありますが、比較的低価格のサービスといえると思います。
機能比較
1)トヨタ・T-Connect
・エージェント(人口知能AI)が、対話しながら目的地設定することが可能です。
・目的地や天気・交通情報を先読みしておすすめしてくれます。
・エージェント以外にも、直接オペレーターが対話により目的地設定してくれるサービスもあります。
2)日産・Nissan Connect
・情報チャンネル
・オペレーターサービス
・Gmail, Googleカレンダー表示・連携
・マイカーファインダー(車の位置をスマホ上で表示)
・リモートドアロック(スマホからドアロックする)
3)ホンダ・Internavi
・サーバーでルート探索し、結果を車載カーナビに送信
・ETC料金にも対応
・気象・防災情報
まとめ
これらの各社オンラインカーナビは、工場装着ナビや、ディーラーオプション品の一部が対応しています。
オートバックスやイエローハット等のカー用品店で購入して取付けのできる市販のナビに比較して、見た目の派手さや、機能的にはやや劣る部分もあります。
とはいえ、オンラインサービスはサービス料と接続料はうまくすればほぼ無料で使えますし、高度な交通情報機能が提供されますので、これらは十分魅力があります。
車を5年10年と長期に使う場合を想定すると、カーナビ本体が古いものになり、新しいオンラインサービスが開始されても、対応できないということもでてくるでしょう。
こういう使い方が想定されるのであれば、2-dinやWide-din(トヨタ)サイズのタイプのオンライン対応カーナビを選んでおき、場合によって市販品や新型のディーラーオプションナビに買い替えるというのもよいと思います。