ケンウッドから2020年モデル、S707 / L407シリーズ発売!
彩速ナビの2020年モデル、中堅クラスのMDV-S707シリーズと、エントリーモデルのMDV-L407シリーズがそれぞれ発売となります。
S707は2020年1月中旬~、L407は2月中旬~の発売となります。
※この後、おそらく上位モデルのモデルチェンジが発表されるとは思いますが、まずはこれらのミッド~ローモデルについて比較しながら解説します。
・MDV-S707L 8 inch モニター搭載のメモリーナビ
(トヨタ9インチ開口車専用エスカッション等に対応)
・MDV-S707W 7 inch モニター搭載のメモリーナビ 200mmのワイドDINに対応
・MDV-S707 7 inch モニター搭載のメモリーナビ 180mmの標準DINに対応
・MDV-L407W 7 inch モニター搭載のメモリーナビ 200mmのワイドDINに対応
・MDV-L407 7 inch モニター搭載のメモリーナビ 180mmの標準DINに対応
MDV-S707Lの特徴と解説
MDV-S707Lはどんなナビ?
8インチの大型画面を採用しています。
画素数はWVGAなので他の7インチモデルと同じです。ということは、1画素の面積が大きくなり、全体が7インチモデルに比較して、若干大きく表示されるということになります。
※表示される情報量は7インチと同じということになります。
取付可能車種
トヨタ9インチ開口車専用エスカッション「KIT8-18T」や車種別専用取り付けキットで対応します。
適合車種は、やはりトヨタ車で多くなっています。
詳しくは、こちらのメーカーページをご覧ください。
※ちなみにエスカッションとは、カーナビの縁などに周囲をすっきり合わせる飾り枠のことを言うそうです。
MDV-S707W/MDV-S707の特徴と解説
MDV-S707W/MDV-S707はどんなナビ?
MDV-S707Lが8インチということを除けば、S707シリーズの機能は基本すべて共通です。
以下、MDV-S707W/S707/S707Lすべてに共通な内容です。
- 上位モデル譲りのHMIとハイレゾ再生に対応
- Bluetoothの音声コーデックは、SBCとAACに対応
- 注意が必要なのは、外部映像・音声入力端子がついていないこと。
ドライブレコーダーはDRV-N530, DRV-R530を接続する場合に、専用のアナログ入力がついていますが、これらはあくまでドラレコ専用。
ドラレコ用には映像入力だけで、音声入力がなく、割り切った設計です。
※筆者としては、ドラレコ映像なんてそうそう頻繁に見るものではないと思っているので、ここは外部入力1系統をドラレコと共通にしてもらい、何か外からつなげるインターフェースを用意して欲しかったと思います。
- アナログの映像出力はついているので、リア席シートにモニター接続可能
- タッチパネルはマルチタッチに対応していないので、ピンチによる縮尺変更はできません
MDV-L407W/MDV-L407の特徴
MDV-L407W/MDV-L407はどんなナビ?
エントリーモデルの位置づけであり、メニューで表示されるHMIの内容を見ても、上位モデルに比べてだいぶ機能が削減されていることがわかります。
上位と比較してカットされた主な機能
- ジャイロは1軸
- ワンセグTVチューナー
- 映像出力なし(リアモニターは接続不可)
- Bluetooth非搭載
※いまどきのナビは性能も高く、このくらいのモデルでも自車位置検出も特に問題なし、比較的小さな車で、パーソナルに使うのであればこれで十分と思います。
再生フォーマットが豊富
ハイレゾ機ではありませんが、FLAC/Volbis等のフォーマットにも対応し、映像フォーマットも1920×1080のフルHD映像も再生可能です。(モニターの表示ドット数はそこまでありませんので、念のため。)
Bluetoothがついていないのが気になりますが、Bluetooth Audioの機能については、こちらのようなBT-Transmitter製品で、機能を補完するのもよいと思われます。
ただし、FMトランスミッターだと、Bluetoothのように曲のコントロールができませんので、基本、曲送り等はスマホ側の操作が必要です。
MDV-D407BTW/MDV-D407BTとは?
こちら、特定販路向けの商品ですがBluetooth付の407系ナビが存在します。
特定販路向けということで、主に大小のカーショップなどで取り扱われることと思われます。
かつてのケンウッドナビでは、MDV-x50x系という、70x系と40x系の間のモデルが存在していました。この50x系というのは70xがベースと思われる作りだったわけですが、このMDV-D407BTはその名の通り407系をベースに、Bluetooth+4ヵ国語対応の内容です。
Bluetoothは必須という方は、予算に応じてこちらも検討してみてはいかがでしょうか?
SMART USENやNaviconとの接続は、このBTモデルならばiPhoneからもANDROIDスマートフォンからもBluetoothで連携が可能です。
比較表
機能 | MDV-S707L | MDV-S707W | MDV-S707 | MDV-L407W | MDV-L407 |
サイズ | 8インチ | 200mm幅 | 180mm幅 | 200mm幅 | 180mm幅 |
内蔵センサー | 3D(ジャイロ1軸、加速度3軸) | 2D(ジャイロ1軸) | |||
モニター | 8 inch WVGA | 7inch WVGA | |||
画素数 | 800×480 | ||||
タッチパネル | 抵抗膜式 | ||||
ピンチ操作 | × | ||||
スクリーンのチルト | 〇 | ||||
リアビューカメラ | オプション▲(専用端子) | ||||
Fドラレコ | オプション▲(端子)DRV-MN940B, DRV-N530 | ||||
Rドラレコ | ▲(端子) DRV-R530 (DRV-N530をfrontに要接続) | × | |||
映像入力 | × | ||||
映像出力 | 1系統 RCA | × | |||
地デジ | フルセグ/ワンセグ | ワンセグ | |||
WIDE FM/AM | 〇 | ||||
USB | 1.1/2.0 x2ポート | 1.1/2.0 x1ポート | |||
SDカードスロット | SD/SDHC/SDXC | ||||
ドライブ | DVD/CD (SACDに対応) | ||||
CD録音 | 4倍速 | ||||
Bluetooth | 〇 | × | |||
音声コーデック | SBC/AAC | × | |||
ディスク対応メディア 音声 | MP3/AAC/WMA/WAV/FLAC/Volbis | ||||
USB/SD対応メディア 音声 | MP3/AAC/WMA/WAV/FLAC/Volbis | ||||
映像 | MPEG-4 video/H.264/MPEG-4 AVC/WMV | ||||
ハイレゾ対応 | 192kHz/24bit再生 | × | |||
iPhone/iPod接続 | ▲(専用ケーブルが必要)KCA-iP103 | ||||
iPhone SMART USEN | 〇 | ||||
Navicon | 〇 | 〇 (iPhone USB接続時) | |||
13バンドグラフィック イコライザー | 〇 | ||||
マルチINFOウィンドウ | 〇 | × | |||
地図更新 | 1年無料(Kenwood MapFan Club 1年間無料優待券による) | ||||
VICS WIDE | 〇 | ||||
ETC2.0 | オプション▲ ナビ連携タイプ利用可能 ETC-N7000他 | ||||
TSPS | オプション▲ 光ビーコン機能付ETC2.0車載器が必要 ETC-N7000 |
総括
S707, L407の新モデルを紹介しました。
内容的には2019年モデルとほとんど変わりがなく、搭載地図の年度が新しいものになったと考えればよいと思います。
※2020年モデルから、ランドマーク建物の3D表示などが充実した様です。
この後、おそらく上位のM90x系も発売になるものと思われますが、S707はアナログですがリアモニターにも対応し、上位モデル譲りのHMIでコストパフォーマンスが高いと思います。
筆者がこれらのモデルを見ていて思うことは、「何故ドラレコ連携をここまでナビが重視するのか?」ということです。
もちろん好みはあるでしょうが、筆者は事故でもないのにドラレコ映像をプレイバックすることはほとんどありません。
そしてドラレコ用にアナログ2系統の映像入力を設けるのであれば、1つを汎用にしていただき、外部入力が入れられるようにして欲しいと思うのです。もしくはドラレコからの入力画像を利用して、ADAS系の運転警告をしてくれるとか…。
欲をいえば、自由に使えるHDMIが1系統あればいろいろできそうなのですが…もしそんなエントリーモデルがあったら、上位モデルを買う人が激減してしまうかもしれませんね。
さて、話を戻してL407系ですが。
エントリーモデルながら、フォーマット・メディア対応力が高く、ハイレゾ機ではないものの、オーディオ再生の満足度は高いモデルではないかと思います。
但し、Bluetoothを搭載していないので、欲しい方は上記のトランスミッターやBTモデルも検討する必要があります。
特定販路向けというと、基本、そのショップで本体価格+取付料で販売されることになると思われます。
自分で取付できるユーザーは、ネットで単品と取付キットを買って、ご自分で施工するわけですから、なんとか特定販路モデルを単品で入手できるとよいですね。
関連記事