ダウンサイジング?
最近になってよく聞くようになった車用語の一つに、「ダウンサイジングターボ」というのがあります。
トヨタのCH-Rや、スバルのレヴォーグなどが例としてあげられているようですが、どういうことなのでしょう?
少なくとも、サイズ(排気量)を小さくしているということがキーワードのようです。
では、何がよいのでしょうか?
<出典 トヨタHP>
燃費走行を考える
最近は、エコな世の中、普段からエコ走行をしていらっしゃるかたも多いのではないでしょうか?
そういう私も、発進してから流れに乗るまでの、ジワッとアクセルを踏んで、ノロノロ加速。
こうすれば燃費が良くなるといわれているようですが、いくつか疑問があります?
車社会全体の燃費
ジワッと加速したことで、次の信号にひっかっかったりすることはないでしょうか?
また、後続車のうちの何台かは、私の車がノロノロ走ったせいで、本来通過できたはずの信号に引っかかってしまったかもしれません?
こう考えると、車社会全体としてはあまりエコではないような気がしてきました。
ダウンサイジングターボって、環境にあっているかも!?
低速トルクのある車で、発進時はスパッと加速。そしてスピードに乗ったらすぐにアクセルオフして燃費走行。どちらかというと、こちらの方が車社会全体の燃費改善にはあっているような気がしてきました。
ダウンサイジングターボは、排気量がそもそも小さいので、スピードが乗ったらより小さい排気量の車両と変わらない燃費になるはず。
そして踏み込んだときには大きなトルクで、短時間にスピードに乗るまで加速。
結果として、みんなの車の平均速度が上がって、一回の信号サイクルで通過できる台数も増え、燃費が良くなるということにはならないでしょうか?
厳密な計算は難しそうですので、これ以上は考えられませんが、ダウンサイジングターボって、こんな考え方にフィットしているように思うのです。
スーパーカーブームとポルシェ930ターボ
その昔、ポルシェ930ターボという車が、1977年のスーパーカーブームで超!人気となりました。
それから、ターボといえばスポーツカーエンジンの代名詞となりました。当時のターボは、どちらかというと、パワーをより引き出すために使われてきた技術といえたのではないでしょうか?小さな排気量のエンジンにも、一時的に大排気量のエンジンパワーを与えられるような魔法のような技術。
一旦スピードに乗った車は、少ないパワーでその速度を維持できますから、ここだけ考えれば多くの車は、小さなエンジンで十分なはず。小さな排気量のエンジンは、排気もすくなく環境にもやさしいです。
加速のときだけターボパワーが使えれば、それでいいのです。
ダウンサイジングターボでは、いたずらにパワーを上げるということではなく、このあたりのバランスを取って燃費性能を上げたバランスエンジン、と言えるのではないでしょうか?
ところで最近気がついたのですが、930というのはポルシェの車両の型式番号なんですね。本来911と呼ばれてもよいはずなのに、当時は930ターボという呼び方をされていたのだそうです。(日本のスーパーカーブームのときだけかもしれませんが…)
<ポルシェ イメージ画像>
欧州車が先取り
メルセデスやフォルクスワーゲン、BMWなど、多くの車でだいぶ前からこのようなエンジンんが搭載されています。
2L未満のターボエンジンで、十分なパワーと加速感を提供しています。
日本車のコンパクトカーなどにはCVT車が多いですが、欧州車ではよりダイレクト感のあるトランスミッションと組み合わされており、ダウンサイジングターボとミッションの組み合わせによる効果もあるかもしれませんね。
国産車も徐々に増えてきました!
トヨタCH-R、オーリス、ホンダ・ジェイド、スバル・レヴォーグ、そしてスズキのスイフト。
これらの車にダウンサイジングターボの設定車があります。アクセルワークが楽しいだけでなく、燃費も素晴らしいこの技術。
国産車にももっと選択肢が増えることを期待しています。