DYNABIG(ダイナビッグ)スイング ディスプレイ Panasonic カーナビ CN-F1XD を解説・評価

パナソニック F シリーズ

2DINサイズとは?

多くの車両には、2DINサイズと言われる幅180 mm × 高さ50 mmの穴がセンターコンソール付近に空いており、この規格で作られたさまざまな種類のカーナビが搭載できるように準備されています。

しかしながらこの2DINの大きさの穴には、どう頑張っても7インチサイズ程度のモニターしか搭載できず、これが壁となって車載カーナビの大画面化は7インチで止まっていました。

7インチを超えるモニターの搭載

そんな中、「モニター部が前に飛出してもいいのでは?
という考え方がどこかのメーカーからか発案され、2DIN周りのパネルと一緒に発売するようになり、8インチ、9インチ、さらには10インチ超のカーナビが発売されるようになりました。

仕掛けとしては、カーナビの本体部分は、ちょうど2DINの穴に収まるようにデザインされていますので、しっかりと車両に固定されます

ただ、モニター周囲の部分が2DINの大きさにフィットしないため、モニター周囲をうまくカバーして見栄えよくして、そういった車種専用のパネルを用意することができる車両に限定されていました。

DYNABIG(ダイナビッグ)スイング ディスプレイ

パナソニック独自の前に飛び出したモニター

パナソニックは、飛び出したモニターの周囲を隠すのではなく、飛び出したまま適宜角度を変えられるようにして、周囲の邪魔にならないようにするという独自のコンセプトでリリースされました。これが、DYNABIGスイング ディスプレイです。

取付けはどんな車にもできる?

この方式の強みは、モニター周囲の専用パネルが不要であるということです。パネルをカスタマイズして作り込まなくてもよいので、多くの車種に装着が可能です。

ただし、前に突き出している関係上、取付けを行うとシフトレバーやワイパーのレバーなどと干渉したり、ハザードボタンが隠されてしまうといった車両がいくつか存在するため、安全面を考えて装着不可となる場合があります。

購入・取付けを検討している方は、ご注意ください。

Fシリーズ装着対応車種一覧| Panasonic

CN-F1XDの特徴

本記事では、パナソニックのスイングトップシリーズであるFシリーズカーナビの、最上位機種であるCN-F1XDについて、そのカタログと取説から解説します。

主な仕様

  • 9インチディスプレイ
  • Blu-rayドライブ(DVD/CD再生も可)
  • CDリッピング
  • USB/SD
  • フルセグ地デジチューナー搭載
  • Bluetooth Audio/ハンズフリー
  • ハイレゾ対応

スイングトップ9インチモニター

左右(最大)15度スイング、上下(最大)32mmスライド可能。

※点前に突き出していることから、操作時にも届きやすく、見かけの画面サイズも実際の9インチよりも大きく感じられます。

Blu-rayドライブ

市販のBlu-rayソフトや、ディーガなどで録画した番組を持ち出して視聴することも可能です。

Blu-rayのリニアPCM規格である、24bit 96KHzのハイレゾ再生にも対応しています。

ハイレゾ再生

WAV/FLACの24bit/192KHzの再生に対応。

24bit/192KHzのDSP, 32bit/384KHzのDACを搭載し、ハイレゾ音源をダウンコンバートすることなく再生することができます。

→【関連記事】ハイレゾを車で再生するには?

CDリッピング

最大320kbpsのAACで録音するようです。

専用にフォーマットされたSDカードに記録されます。Gracenoteデータベースによりタイトルを付けることができます。

スマートフォン連携

Drive p@ss

音声認識等さまざまな連携機能を提供します。
Gracenoteからのアルバムタイトル情報取得にも対応します。

NaivCon対応

NaviConで検索した目的地をカーナビに設定できます。
友達マップのカーナビ地図上への表示には対応していません

→【関連記事】カーナビと連携するスマホ・アプリ NaviConのメリットは?

 

Car AV remote

スマートフォンをリモコンとして利用できるアプリが用意されています。
Bluetoothでペアリングする必要があります。

カーナビ機能

道路標識情報や補助標識情報もお知らせ

道路標識や補助標識の情報も地図データに収録しているようです。

ストラーダチューン

ストラーダは、ルート・ガイダンス・マップ・VICS・オーディオなどの設定を細かくカスタマイズすることが可能です。

それぞれの設定画面を「チューン」という名称のメニューに集約してあり、設定状態がそれぞれ1画面でわかりやすく表示されます。

地図更新3年間無料

全地図更新は、3年間で1回無料

道路地図、案内画面、音声案内、地点検索データ、市街地図

年6回リリースされる部分更新も、3年間無料(こちらは回数制限なし)

道路地図、案内画面、音声案内、地点検索データ

※部分更新では、ルート検索に利用される「道路ネットワーク」は更新されますが、市街地図(詳細地図)は更新されません。
どちらも、インターネットに接続されたPCを使ってダウンロードし、更新します。

デュアルウィンドウ

地図とAV再生画面を左右に分割して同時表示できます。

※走行中はAV画面は表示されず、音声のみとなります。

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VICS WIDE対応

Panasonicも、VICS WIDEに早期に対応したカーナビメーカーの1つです。

VICS WIDEで送られてくるプローブ情報に基づいた「交差点レーン別渋滞情報」は、地図画面には従来、表示されていませんでした。パナソニックは、レーンガイダンス部に色づけすることにより、この渋滞の様子を表します。

オプション製品

ドライブレコーダー

駐車中の録画モードにも対応した、カーナビ連携型のドライブレコーダー CA-DR02Dに対応しています。

ETC2.0 連携型車載器

CY-DSR140D/CY-ET2000D を接続可能です。

CY-DSR140D

(光ビーコン対応)

CY-ET2000D

(光ビーコンなし)

→【関連記事】ETC2.0のメリットは?

リアビューカメラ

高感度・高画質・高視野・小型のパナソニック製汎用リアビューカメラ CY-RC90KDと接続可能です。

接続端子で見る F1XD の拡張性

HDMI入力 x1

各種外部映像入力用

HDMI出力 x1

リアモニターとデジタル接続するための出力

USBケーブル端子

ドライブレコーダー接続端子

専用ドライブレコーダーの接続端子です。

マイク接続端子

アナログ映像・音声入力

汎用のアナログ入力が1系統あります。

アナログ映像出力

こちらもリアモニター用に利用可能ですが、アナログなので出力コンテンツによっては映像表示されません。

カメラ映像入力

リアカメラ専用の接続端子です。

オプションカメラ入力

もう1系統、カメラ入力が可能です。

生産完了品のカメラ付リアモニタ(CA-RMC900D)のカメラ出力を接続することで、後部座席の様子をモニターすることができるようになっています。

サブウーファー出力

このモデルは、外部アンプ用のプリアウトがありませんが、サブウーファーにはつなぐことができるようになっています。

※すべてのモデルをチェックしたわけではありませんが、ストラーダは外部アンプ用のプリアウトを搭載しないモデルが多いようです。

どうしても外部アンプを利用したい場合には、スピーカーアウト端子に対応した外部アンプ等を利用することになります。

もしくは下記のようなレベルダウンさせる変換機を経由して接続します。

CN-F1XDの総括・評価

画面が前に突き出すという製品は、現在パナソニックだけです。取り付け可能な車種をうまく選んで装着すれば、とてもおもしろく使いやすい発想だと思います。

インパネ周りのボタン類や、車両の操作レバーと干渉しないかをあらかじめチェックの上、購入・取付けしたらよいと思います。

デュアルゾーンには未対応ですが、HDMI接続でリアモニターにもデジタル接続可能です。
比較的外部インタフェースは多い方ですし、十分にシステムアップにも対応できます。

高いサンプリングレート/高いビット数のDSPやDACを搭載し、きっちりハイレゾ対応しているところは、さすがパナソニックです。その実力のほどは、店頭などで試していただきたいのですが、かつてのテクニクスのような、徹底した高音質設計のナビの投入も期待したいところです。

小型車から大型のミニバンまで、手軽に大画面を手に入れることができるカーナビです。

もちろん、Blu-ray対応も魅力です。

 

New! 2018年モデル→【関連記事】Panasonic ストラーダ DYNABIGディスプレイのCN-F1XVD(Blu-ray/9インチ/2018年モデル)の解説

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