彩速ナビとは?
すでにKenwoodと日本ビクターが統合してから10年くらい経過しますでしょうか?
以前のKenwoodのカーナビは、知名度は高かったものの、普通のナビでした。
これが統合後に発売されたJVC Kenwoodの彩速ナビは、非常に動作が軽快なナビとなりました。
地図操作だけではなく、メニュー操作やルート探索も早いので、どうしてそんなに違うのか驚異ではありますが、ユーザーにとってはいいことずくめ。
そんな彩速シリーズの最新フラッグシップモデルである、MDV-Z905W/MDV-Z905をカタログと取説を元に解説します。
2018年 Kenwood 彩速ナビの特徴
・ハイエンドからミッド・ローエンドまでわかり易いネーミング
905, 805. 705, 505, 405とだんだんスペックが削られるモデルラインナップ
但し、805というのは8インチモデルとなります。
・型番の末尾にWが付く 200mm幅のトヨタ車向けモデルも発売しています。
・上下左右の枠/縁の辺りから指でスライドさせると出てくる、各種メニュー
・地図スクロールや画面遷移がとにかく早い
最近、他社のカーナビもCPU性能の向上で高速化していますが、KenwoodはそれほどCPU性能にはこだわらずに、昔から高速化を達成している模様。
・多くのモニターチルト・メカが 逆チルトに対応
逆チルトはケンウッドだけ! 外光の反射にかなり有利です。
※モニターが下向きになる方向に1段階チルトできます。
映像・サウンド関連の主な特徴
高画質・高輝度のモニター
静電タッチパネルを採用し、タッチの感覚も良好。WVGA液晶で、輝度も高いです。
【新開発】8つのINFOウインドウに対応
新しい彩速から、8種類の情報を表示するINFO ウィンドウに対応しました。
シンプルウィンドウとマルチウィンドウがあり、簡単に呼び出せます。
ハイレゾ対応
これはだいぶ以前から対応されていましたが。このモデルは32ビットのDACを積んでいるそうです。
基本、192KHz/32bitにアップコンバートして再生するようです。
高調波を再現するK2テクノロジーも搭載されています。
192KHz/24bitまでのWAVやFLACの再生。11.2KHzのDSDもPCM変換して再生可能です。
その他、mp3, AAC, WMA, Vorbisに対応します。
→【関連記事】ハイレゾを車で再生するには?
Bluetooth オーディオコーデック LDACにも対応!
SBCに加え、LDACに新たに対応しました。以前はaptXに対応していたと思いますが、aptXをやめLDAC対応となりました。ソニーのウォークマンやxperiaを接続する場合に威力を発揮します。
また、AACにも対応していますので、iPhoneユーザーはこちらのコーデックで接続されます。
※ソニー製のスマートフォンの普及、そして高いビットレートにも対応可能なコーデックの採用により、音質の面で有利という判断なのでしょうね。
CDの4倍速リッピング
ロスレスにも対応したリッピング機能があります。SDもしくは内蔵メモリ領域に保存可能です。
USBポートx3
一応、ハブにも対応しているとのことなので、たくさんUSBをつなぎたいユーザーにはおすすめです。充電時の最大電流は1Aです。
外部アンプやサブウーファーにも対応しています。
動画再生
MPEG4, H264, WMVに対応し、さまざまな動画ファイルを直接再生可能です。
ナビ機能
良好な自車位置精度
自車位置精度はかなりよいようです。
高測3Dジャイロでデッドレコニング(GPSを受信できない状態での測位)性能も高く、またセンサーの温度特性も利用して精度を高めています。(装置の温度によりセンサー出力特性が大きく変化するのを補正するということのようです。)
カラフルな地図が特徴
ユーザーによって好みはあると思いますが、ややカラフルな地図表示です。3パターンから選択可能ですのでお好みで変更可能です。地図上の情報量もうまくコントロールされています。
目的地への横付けを考慮したルート探索
こちらはできるだけ左折でアクセスできるルートを提供します。
VICS WIDEに対応
KenwoodはVICS WIDEにいち早く対応したカーナビメーカーです。
地図更新
彩速ナビの地図更新は以下の2種類があります。
- 全更新(年2回春・秋)
- 開通予定情報による部分?更新(主要道路の開通に合わせて配布)
mapmap fun club に入会することにより、追加料金なしで、上記「全更新データ」をダウンロードすることが可能になります。(オービスデータもこちらから購入できるようです。)
但し、このダウンロードしたデータを、ユーザーがSDカードに保存し、カーナビ本体でアップデート処理をを実行させる必要があります。
開通予定情報は、全更新データに紐づいているため、開通予定情報だけで永遠にアップデートし続けることはできません。更新データのバージョンにあった開通予定情報を利用する必要があります。
http://www.kenwood.com/jp/faq/ce_navi/mapunlock/2014/ より引用
高速道路などの高規格道路は、建設に複数年要することから、開通の約1年前には路線やICの形状や位置は、ほぼ確定しています。そこで、ナビゲーションの発売後に開通する予定の路線を、あらかじめ開通予定データとして格納し、発売後に予定通り開通されることで、事前格納された路線データを使えるように更新データをアップデートします。表示はもちろんルート検索にも対応できるようになります。
スマートフォン連携機能
以下、太字タイトルのアプリをスマートフォンにインストールし、Bluetoothで連携することによって機能拡張が可能です。
【新機能】音楽配信アプリ「SMART USEN」に対応
音楽データは、スマホに配信されるものをBluetoothオーディオ?で再生するわけですが、ナビ側の操作画面からチャンネル選択などのコントロールが可能です。
KENWOOD Drive Info.
こちらを利用することで、smart loopにも対応します。
VOIPUT
目的地検索やフリーワード検索、楽曲検索が音声で可能です。
クラウド型の音声認識を利用するので、認識率はgoogleやSiri等と同様と思われます。
NaviCon対応
NaviConで検索した目的地の設定だけでなく、「友達マップ」にも対応し、ナビのマップ上に友達の位置情報を表示することも可能です。
→【関連記事】カーナビと連携するスマホ・アプリ NaviConのメリットは?
KENWOOD Music Info.
これによって、最新のアルバムでもGracenoteデータベースに直接アクセスして曲情報を即座に取得することができます。
※また、Andoroid Auto/CarPlay にも両方対応しています。
オプション製品
フロント/リアのダブルドライブレコーダーに対応
DRV-N530(フロント)/DRV-R530(リア)がオプション製品として用意されています。カーナビモニターへの表示は、スイッチにて切り替えて行う方式です。
また、ルームミラー代わりになるバーチャルルームミラー機能も持っています。
※後席に積んだ荷物がいっぱいのときにも安心です。
→【関連記事】ホンダ・純正ナビ連動 ドライブレコーダーは買いか?
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→【関連記事】光ビーコンから提供される信号情報活用運転支援システムとは?
フロント・リアのカメラに対応
リアカメラは、背面の専用コネクタに接続しますが、フロントカメラは汎用AV入力に接続し、専用のスイッチで切り替える方式になります。
リアカメラは4つのビューモードに対応
- ウルトラワイドビュー(195°)
- ワイドビュー(135°)
- 俯瞰ビュー(見下ろし)
- コーナービュー(左右に視点を絞って画面分割)
映像・音声の外部接続端子による拡張性
HDMI/MHLに対応した外部入力 x 1系統
リアビューカメラ入力 x 1系統
AV入力 x 1系統(フロントカメラを接続する場合はこちら。スイッチユニットで切り替えをします)
ドライブレコーダー入力 x 2系統(フロント・リア用)
VIDEO出力 RCA×1系統
- リアモニターに接続する場合は、アナログ接続となります。
- HDMI入力からの映像はリアモニターに出力できません。
- DISC/USB/SD/AV-in/地デジの映像はリアモニターに表示可能です。(走行中も見ることができます。)
- フロント/リアで別のソースを再生するデュアルゾーンには対応していません。
まとめ
- サウンド系の性能が充実
- サクサク動く操作性
- スマートフォンリンク機能やオンライン機能への対応
- 十分に高いナビ機能
ちょっと三菱電機のDIATONEナビと特徴が似通っていることがわかりました!
Kenwoodは、以前はデュアルゾーンに対応していたこともあったと思いますが、このモデルではその機能もなく、ファミリー/ミニバン志向から、パーソナルユーズのハイエンド志向にターゲットを移しているようです。
彩速ナビの音質については、三菱のDIATONEナビほど「高音質」の宣伝に力をいれてはいませんが、おそらく基板の回路デザインがよいのでしょう。筆者もなかなかの高音質と思います。
kenwoodのナビは、ホンダをはじめ、日産、そしてその他各社ディーラーオプションにも多く採用されていますので、市販でなくても入手する機会は多くあると思われます。
市販モデルの最上位機種には、最新機能が搭載されますので、要チェックですね。